ノーブルM12とM400 英国版中古車ガイド 信頼できる手頃なスーパーカー

公開 : 2022.02.01 08:25

運転しやすく能力に長けたGTO-3R

ノーブルはM12の動力性能を突き詰め、2005年にM400を投入。このモデル名は1t当たりの馬力を示している。M12 GTO-3Rと同じV6エンジンから431psを引き出し、0-97km/h加速は3.5秒でこなした。

エンジンの変更点は、ハイリフトカムと大径ターボ、鍛造ピストンの採用。オイルクーラーも改良を受けている。シャシー面では、ダイナミクス社製のダンパーとフロント側にアンチロールバーが組まれている。タイヤはピレリPゼロ・コルサだ。

ノーブルM400(2005〜2008年/英国仕様)
ノーブルM400(2005〜2008年/英国仕様)

インテリアは、上質なアルカンターラで仕立てられている。ボディサイドの大きなエアインテークが、強い存在感を放っていた。

この世代のノーブルで、英国編集部のオススメといえるのはM12 GTO-3R。運転しやすく能力に長けたスーパーカーとして、楽しい週末を過ごさせてくれるだろう。

購入時に気をつけたいポイント

トランスミッション

M12 GTO-3Rより前に搭載されていた5速MTとオープンデフは、それ以降のものと比べて不調を招きやすい。耐久性が低く、サーキット走行を繰り返しているとリビルドが必要になる。

ジェットストリーム・モータースポーツ社の場合は、一部がプラスティック製のベアリングをスチール製に交換し、ギア表面の加工をし直すことで耐久性を上げるという。

エンジン

ノーブルM400(2005〜2008年/英国仕様)
ノーブルM400(2005〜2008年/英国仕様)

M12に搭載されているフォード製ユニットは、基本的に故障知らず。不具合としては、エグゾースト・マニフォールドの亀裂程度らしい。多くがステンレス製の強化品へ交換済みかもしれないが、事前に点検しておく方がベターだ。

初期のM12には、フォード社製の標準的なオイルサンプ・システムが使われている。横Gが強く掛かるような運転を楽しむ場合、オイルサージを避けるために、大容量サンプへ交換した方が良いだろう。

サスペンションとブレーキ

車重が1050kgと軽く、ブレーキとサスペンションは基本的に寿命が長い。だが、サーキットを攻め込むような場合は、高性能なコイルオーバー・キットに交換したいところ。ジェットストリーム・モータースポーツ社も提供している。

ちなみに2種類あり、1つはガズ社製の1200ポンド(約19万円)。一般道でのしなやかさを保ちつつ、高速域向けに調整も可能だ。もう1つは約4000ポンド(約62万円)。ビルシュタイン社製ダンパーとアイバッハ社製スプリングが組まれた、レース用のものだ。

ボディ

完成度が高く堅牢だが、クラムシェルの固定ネジ付近やリアウイングの周辺に、ヒビが入る場合がある。高温多湿の状態で長期間保管されると、ボディに細かな気泡ができる。FRPの専門ショップなら、補修を受けてくれるだろう。

電気系統

システムはシンプルで、ほぼトラブルフリー。エンジンの高温状態が続くと、ハーネスのビニールが溶ける場合があるが、耐熱スリーブで覆えば対策は可能。ヒューズとリレーまわりは量産車ほど密閉されておらず、湿気が入り腐食を招く場合がある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・ハックナル

    Simon Hucknall

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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