アストン マーティンDBX 707(707ps)

アストン マーティンは、このDBXの派生モデルが世界で最もパワフルな高級SUVであると主張している。まだランキングの途中であることからもわかるように、これが事実であると100%確信しているわけではないが、確かに頂点に近いものであることは間違いない。

標準モデルよりもパワーとトルクが29%強化され、0-100km/h加速は4.5秒から3.3秒に短縮。0-160km/h加速は7.4秒と驚異的で、最高速度は310km/hに到達する。価格は3119万円からで、標準モデルより約600万円高い。

アストン マーティンDBX 707
アストン マーティンDBX 707

ダッジ・デュランゴSRTヘルキャット(710ps)

内燃機関搭載SUVで最も強力な市販モデルは、ドイツのアウトバーンで鍛えられたわけでも、イタリアの有名なモーターバレーで生まれたわけでもない。デトロイトで製造されたダッジ・デュランゴSRTヘルキャットだ。面白いことに、今回の上位3車種はすべて米国ブランドとなった。

デュランゴSRTヘルキャットは、先述のジープグランドチェロキー・トラックホークとの関係性も深いが、そのスーパーチャージャー付き6.2L V8は、王座を得るために強力なブレーキも獲得している。

ダッジ・デュランゴSRTヘルキャット
ダッジ・デュランゴSRTヘルキャット

大型ブレーキと強化サスペンションシステムも、パフォーマンスの一端を担う重要な存在だ。シャシーはサーキット走行を念頭に開発され、冷却システムもアップグレード。0-97km/h加速は3.5秒かかるが、3955kgもの牽引力を発揮するのが特徴だ。

ダッジはSRTヘルキャットを2021年モデルまでしか製造しないが、約3か月ですべての製造枠が埋まってしまった。全部で約2000台のキング・オブ・SUVが米国で放たれることになる。価格は8万2490ドル(約1080万円)から。

GMCハマーEV SUV(830ps)

GMCは最高出力1000psのハマーEVピックアップトラックを発表して話題になったが、SUV仕様は4桁の馬力を計上することはなかった。とはいえ、約830psを発揮するハマーEV SUVは、ライバルを遠ざけるのに十分パワフルだ。GMCによると、SUVはピックアップトラックより約20インチ短いので、1000psに必要な巨大バッテリーが収まらないのだという。

EVは通常、同クラスのガソリンエンジン搭載モデルよりもはるかに重く、パワーの代償は決して小さくない。ハマーEVの車重は約4090kgとされている。ピックアップトラックは2021年末に生産が開始されたが、SUVは2023年のデビューが期待されている。初期限定モデルのエディション1は、予約段階ですでに完売しているという。

GMCハマーEV SUV
GMCハマーEV SUV

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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