最大トルク1587kg-mの怪物 GMCハマーEV ピックアップへ試乗 すべてが破格 前編

公開 : 2022.08.21 08:25

オリジナルのハマーに影響を受けたデザイン

圧倒されるほどのスタイリングは、秘めたモノを如実に表している。1990年代に熱狂的な支持を集めた、軍用車両のハンビーから展開したオリジナルのハマーに、強い影響を受けていることは明らかだろう。

ボディは平面的で四角く、質実剛健な軍用車両を祖先とすることは、教えられなくても想像できる。実用性も高そうだ。

GMCハマーEV ピックアップ・エディション1(北米仕様)
GMCハマーEV ピックアップ・エディション1(北米仕様)

それでいてヘッドライトはLED化され、ワイドで薄い。HUMMERと記されたセンター部分もLEDで照らし出され、モダンなBEVであることも主張している。

ハマーEVは、ピックアップトラックのボディスタイルで北米市場から販売がスタートする。ワゴンボディのSUVバージョンも、それほど間を置かずに投入予定となっている。

角張ったスタイリングのおかげで、実物は実際の寸法以上に大きく感じる。とはいえ全長5507mm、全高2201mm、全幅2009mmと、間違いなく小さくはない。フロアに敷かれた駆動用バッテリーの影響もあって、特に背は高く見える。

サイドステップに足を掛け、よじ登るようにハマーEVの運転席へ座る。インテリアデザインも、オリジナルのハマーと雰囲気は遠からずといったところ。

内装は全体的に四角く軍用車的でありながら、プレミアムな質感や素材で仕上げられている。メルセデス・ベンツ Gクラスと、テイストは重なるようだ。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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