スズキ・スペーシア・ベース登場! まさかの軽商用の新型 価格/スペック/内装/車中泊を解説

公開 : 2022.08.26 11:03  更新 : 2022.08.26 12:10

軽商用でCVT 燃費は21.2km/L

スペーシア・ベースのパワートレインは、他のスペーシアに搭載されているマイルドハイブリッドやターボ付きエンジンではなく、R06A型と呼ばれる0.66L(正確には658cc)の直3 DOHC12バルブに吸排気VVTを備えたもの。

最高出力は52ps/6500rpm、最大トルクは6.1kg-m/4000rpm。組み合わされるトランスミッションは、スズキの軽商用としては初となるCVT。駆動方式は2WD(FF)と4WDが設定されている。

マルチボードを立てて設置した状態。荷室を前後に分割したいとき、スーツケースを運ぶときなどに便利。なお、標準装備用のこうしたマルチボードを開発するのは、スズキ初のこと。
マルチボードを立てて設置した状態。荷室を前後に分割したいとき、スーツケースを運ぶときなどに便利。なお、標準装備用のこうしたマルチボードを開発するのは、スズキ初のこと。    宮澤佳久

全車エコカー減税の免税対象車となっており、2WDモデルのWLTCモード燃費は、21.2km/Lを達成。これは、2022年8月現在、軽商用車としてはナンバーワンの数値だ(スズキ調べ)。

ターボ車が設定されていないのは、ライバルに対して弱いところだが、スズキとしては「とりあえずNA(自然給気)のみで」の展開としている。販売状況次第では、将来的にはターボ車やマイルドハイブリッド車の追加もあるかもしれない。

サスペンション形式はフロントがマクファーソンストラット式コイルスプリング、リアが2WDはトーションビーム式コイルスプリング、4WDがスズキ独自のI.T.L.(アイソレーテッド・トレーリングリンク)式コイルスプリング。

ブレーキはフロントがベンチレーテッドディスク、リアがLT式ドラムと、このあたりは乗用車のスペーシアと変わらない。

それゆえ、フロントシートの乗り心地や静粛性なども、他のスペーシア・シリーズと「ほとんど変わらない」とスズキは説明する。

商用車であっても“乗用車並み”の快適な乗り心地・静粛性の高い室内空間は、セールスポイントの1つになるだろう。

ADASと装備について

商用車であっても、安全装備に抜かりはない。

夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポートなどを搭載する「スズキ・セーフティサポート」を全車に標準装備。

スペーシア・ベースXFの後席内装。
スペーシア・ベースXFの後席内装。    宮澤佳久

上級グレードの「XF」には、アダプティブ・クルーズコントロール(全車速追従機能付き)も採用している。

LEDのヘッドランプ/フォグランプと4エアバッグは全車に標準装備。すれ違い支援機能を搭載した全方位モニター用カメラは「XF」にメーカーオプション設定されている。

快適装備では、作業での動線を考えた右側パワースライドドアを「XF」に標準装備。

夜間時でも作業しやすいLEDルームランプ(リア)、キーレス・プッシュスタートシステム、USB電源ソケット(タイプA&C)、運転席&助手席シートヒーター、フルオートエアコン、ロールサンシェード、後席脱着式シートベルトなど、グレードにもよるが、仕事をラクにしたり、ガマンを強いられることのない充実ぶり。

また、スペーシア・ベースとさらに楽しく過ごすための純正アクセサリーパーツも豊富に設定された。もちろん、いままでのスペーシア・シリーズ用のアクセサリーでも流用可能なパーツもあるから、楽しみはさらに増幅していくというわけだ。

記事に関わった人々

  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。

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