なめたらアカン! 世界規模のEVメーカー「BYD」 日本で見せる本気の戦略 充実の保証や認定中古車まで

公開 : 2022.12.19 05:45  更新 : 2022.12.20 08:59

乗用車日本導入モデル第1弾アット3の日本価格を発表したBYD。手厚い保証や認定中古車まで、「本気」の戦略を紹介します。

認定中古車まで BYDの見せる本気戦略

2022年7月21日に日本市場での乗用車販売を発表して4か月半。12月5日についに日本導入第1弾となる「アット3」の価格が発表された。

価格だけではなく、日本市場におけるディーラーシップや保証体制、緊急アシスタンスなどの各種サポート体制、BYD専用の自動車保険、「認定中古車」に至るまでが明らかにされた。

乗用車日本導入モデル第1弾となるアット3。SUVスタイルの外観で価格は440万円(消費税込)と発表された。
乗用車日本導入モデル第1弾となるアット3。SUVスタイルの外観で価格は440万円(消費税込)と発表された。

発売前から認定中古車にまで言及するケースはかなりめずらしいことである。

ここでもBYDオートジャパンの本気、これから乗用車においても日本市場にしっかり根を下ろして展開していく気合が感じられる。

まずはこのたび発表された第1弾となる「アット3」の価格から紹介しよう。

BYDアット3

価格:440万円(消費税込)
ワングレード、ワンプライスでの販売となり、受注開始は2023年1月31日。デリバリー開始は同年3月末~を予定している。

気になるCEV補助金額はまだ発表されていないが、おそらく給電機能アリの最高額85万円(R3補正R4CEV事業補助金交付額)となるだろうから車両価格は実質355万円となる計算だ。

もちろんCEV補助金以外にオーナーが居住する自治体によっては独自の補助金を交付しているところもあるので詳細は公式サイトなどで調べてみて欲しい。

BYDジャパンはすでにバス(K8/K9、J6など)や電動フォークリフト、タクシー(M3e、e6)などにおいて純電動の車両を日本市場で販売してきたが、一般ユーザー向けの乗用BEVの販売はこちらのアット3が初となる。

オートサロンにも出展 若者にアピール

12月5日の発表会では2023年1月13~15日に千葉県幕張メッセで開催される東京オートサロンへの初出展も発表された。

発売を間近に控えたアット3以下、続いて導入される「シール」や「ドルフィン」も同時に出展されるとのこと。

BYDは日本市場にシール(左)、アット3(中央)、ドルフィン(右)を導入するという。
BYDは日本市場にシール(左)、アット3(中央)、ドルフィン(右)を導入するという。

カスタムモデルが出展されるかは不明だが、発表会場で質問したところ、東福寺社長からの答えは「いくぶん、見栄えの良い形にして出展します」とのことだった。完全なノーマルの姿ではない、と解釈していいだろう。

なぜ、オートサロンに出展するのか?

・アット3販売時期が1月末であり、1月13日から千葉県幕張メッセで開催されるオートサロンは一般ユーザーに対して車両をお披露目するにはタイミング的にもベスト

・オートサロンや大阪オートメッセは来場者が大変多く、しかも若い人々が大半である(中国車への偏見やEVへの抵抗も少ないと考えられる)。若い人々にアピールする機会としては最高の舞台になるのではないか。

という回答であった。さらに、東京オートサロンだけではなく大阪オートメッセ(2023年2月10日~12日インテックス大阪)にも出展予定である。

また、12月1日から来年1月31日まで「MINT×BYD」と題して新宿マルイ(本館1階)での展示&試乗会が土日祝日に開催されている(年末年始除く)。

試乗受付は公式ウェブサイトでおこなっている。まずはどんなものか? 興味ある方は試乗してみることをおすすめする。

ちなみにBYDは7月21日に乗用EVの国内市場導入を発表したあと、横浜赤レンガ倉庫「RED BRICK BEACH2022」(7月30日~8月28日)をはじめ、キャンプ系のイベントやEV系のイベントなど全国各地で実車展示や試乗を実施してきた。

そこでの評価はどうだったのか?

記事に関わった人々

  • 加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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