見た目のインパクト大 ヒョンデ・コナ・ハイブリッドへ試乗 C-HRやヴェゼルのライバル

公開 : 2023.10.13 19:05  更新 : 2023.10.15 16:47

ハイブリッドや支援システムに気になる部分も

1.5L 4気筒エンジンに電気モーターが組み合わされたハイブリッドは、最高出力141psを発揮すると主張されるが、数字ほどのパワー感は得にくい。アクセルペダルを踏み込んだ時には、6速デュアルクラッチATのキックダウンが遅れる場面もある様子。

そのかわり、燃費は悪くない。今回の試乗では、19.0km/L前後を簡単に達成してみせた。不自然にエンジンノイズが高まるような仕草がないことも、褒められる。とはいえ、動力性能はもう少し強化されてもいいだろう。

ヒョンデ・コナ・ハイブリッド N-ライン S(英国仕様)
ヒョンデ・コナ・ハイブリッド N-ライン S(英国仕様)

最新モデルとして、安全運転支援システムが実装されているものの、警告は過剰に感じられた。思わずオフにしたくなるほどで、ヒョンデの設定は逆効果かもしれない。

バックミラーを長めに確認しただけで、ドライバー監視機能はアラームを盛大な音量で鳴らす。速度警告機能も、僅かに指定速度を超えただけで減速を促す。少しプラスのスピードでも、流れに合わせて走らせた方が事故やトラブルは少ないと思うのだが。

記憶に残るスタイリングをまとい、2代目へ一新したヒョンデ・コナ。運転のしやすさに目立った特徴はないものの、ライバルよりお手頃な価格と不満のない実用性が、ハイブリッドの強みとなる。

コンパクト・クロスオーバーをお探しなら、上記のいくつかへ目をつぶれば、悪くない1択になるといえるだろう。

ヒョンデ・コナ・ハイブリッド N-ライン S(英国仕様)のスペック

英国価格:3万4225ポンド(約619万円)
全長:4355mm
全幅:1825mm
全高:1575mm
最高速度:165km/h
0-100km/h加速:11.2秒
燃費:21.3km/L
CO2排出量:106g/km
車両重量:1410kg
パワートレイン:直列4気筒1480cc自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:141ps(システム総合)
最大トルク:27.0kg-m(システム総合)
ギアボックス:6速デュアルクラッチ・オートマティック(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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