ヴォグゾール・コルサ vs フォード・フィエスタ vs VWポロ

公開 : 2014.10.23 23:50  更新 : 2017.05.29 19:32

転じて道路に繰り出せば3台の差は更に大きいものとなり、中でもコルサが注目を集めることになった。1.0ℓの3気筒エンジンがことのほか素晴らしいのだ。低い回転域から力強く車体を引っ張ってくれるだけでなく、高回転域でも心躍らせるような音を響かせてくれる。6速のギアボックスは、時にスムーズでない場合があるものの、こちらもまたポジティブなキャラクターに徹している。

ついさっきまではフォード製の3気筒こそ模範的なエンジンだと思っていたのに、コルサに乗ってからというものの、フィエスタのそれは普通のエンジンのような気がしてきた。もちろんフォードのそれも経済的かつ洗練されているし、楽しい音がするのだけれど、コルサの方が明らかにレベルが高い。

0-100km/hタイムはフィエスタが11.2秒、コルサが10.3秒、ポロが9.3秒と、フィエスタが最も遅いが、体感的にはさほどの差は感じられなかった。

また高速道路の巡航速度から追い越しの態勢に転じた時には3台全て、ダウン・シフトをする必要はなかった。ただし中でも、やはりポロのフィールはかなりもので、速さとスムーズさが両立されている。騒音レベルも低く、引っ掛かりのないシフト・フィールにも終始唸らされた。

燃料消費率に関しては三者三様のルートを辿ったため、正確な数値は出せなかったがCO2排出量に関してはコルサが115g/km、ポロが110g/km、フィエスタが99g/km。100g/kmを切るのはフィエスタのみである。評価が高かったコルサのエンジンにケチをつけるとしたら、それはやはり経済性と言えるのではないだろうか。

忘れてほしくないのは、操縦する楽しさの点ではフィエスタが相変わらずトップであるということ。実際のところコントロール性能を良くするために低速域の乗り心地は犠牲にしているが、それでもやはり全体的には不快に感じることはなかった。

ロード・ノイズは無視できないが、フィエスタの安定感と堅牢性は見事なもの。小径ホイールと偏平率55%のタイヤの
組み合わせのおかげで衝撃の吸収の仕方もうまかった。

敏捷に感じられるのはコントロール・ウエイトが3台中最も重く設定されていることが少なからず影響しているようだ。走れば走るほど、最もダイナミックな仕立てであることを改めて感じた。

一方のポロはフォルクスワーゲンらしさを見事に反映している。先述のキャビンの素材やスイッチの押し心地と同様、走りにも一貫性があり、全てが軽く、スムーズな仕立てに統一されている。おかげで3台中もっとも簡単に運転できると感じた。仮に、速度が遅く、発信と停止を繰り返すようなシチュエーションに出くわす機会が多いならば、ポロが最もリラックスできるチョイスであるのは間違いない。

コルサには英国の道路に合わせたハンドリング・セッティングが施されているが、それでもやはりポロの方があらゆる状況をそつなくこなした。直進はもちろんのこと、九十九折や凹凸の激しい路面でもポロは難なく走り抜けてくれた。

コルサの足元には17インチのホイールが組み合わされており、時に不快な衝撃を伝えることがあったが、大部分において乗り心地は良かった。その反面ステアリングは必要以上にシャープすぎると感じることがあり、コーナーではピッチングが目立った。ボディロールに対するスプリングのプッシュバックももう少し穏やかな方が良いのではないだろうか。

この点に関してはフィエスタの方が上手く処理され、安定感がある。ポロは端的に言えば決して楽しくはないが、リラックスしている印象を与えてくれた。

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