中国BYD、「ドルフィン」の日本価格は363万円〜 サイズ/内装/航続距離を解説 

公開 : 2023.09.20 10:01  更新 : 2023.09.20 11:54

90度回転する大型ディスプレイ

可愛らしいイメージの強いドルフィンのエクステリアだが、インテリアは意外とスポーティなイメージでまとめられている。

インパネは、イルカが泳ぐオーシャンを彷彿とさせる、立体的で波のようなデザインだ。イルカのヒレを彷彿とさせるような、遊び心のあるデザインも見られる。

ドルフィンの内装の注目は、回転する大型ディスプレイ。
ドルフィンの内装の注目は、回転する大型ディスプレイ。    会田肇

ビーガンレザー製のステアリングホイールは円形の下側をカットしたタイプで、ドライビング中に操作しやすい形状に。ウインカーのレバーは日本向けに右側に変更されている。

ステアリングホイールの奥には5インチのTFT液晶マルチメーターが備わる。
そしてダッシュボード中央には、12.8インチのマルチメディア用タッチスクリーンを装備。これは既に日本に導入されているATTO 3のものと同様に90度回転して、タテでもヨコでも使える優れものだ。

ヘッドレスト一体型のスポーティなシートは、ステアリングホイール同様にビーガンレザーを採用しており、運転席は6ウエイ、助手席は4ウエイの電動アジャスト。どちらもヒーターを内蔵した。

ラゲッジスペースはリアシート使用時で440Lと、このクラスとしては十分な広さがあり、ラゲッジフロアは高さを2段階に変えることができ、リアシートバックを倒したときにフラットにすることも可能だ。

2種の違い 航続距離最大476km

日本仕様は、標準モデルの「ドルフィン」と、航続可能距離を伸ばした「ドルフィン・ロングレンジ」の2グレードが設定される。両車の違いは、モーターの出力と駆動用バッテリーの容量だ。

いずれもフロントにモーターを搭載して前輪を駆動するFWDだが、ドルフィンは最高出力70kW(95ps)/3714-14000rpm、最大トルク180Nm(18.4kgm)/0-3714rpmを発生。ドルフィン・ロングレンジは150kW(204ps)/5000-9000rpmと310Nm(31.6kgm)/0-4433rpmと、パワースペックはかなり異なる。

BYDドルフィン・ロングレンジ(アトランティスグレー+ブラック)
BYDドルフィン・ロングレンジ(アトランティスグレー+ブラック)    会田肇

駆動用のリチウムイオンバッテリーは、BYD独自のブレードバッテリーだが、総電力量はドルフィンが44.9kWh、ロングレンジが58.56kWhとなっている。

一充電の走行可能距離は、ドルフィンが400km、ロングレンジが476kmだ。ちなみに車両重量は、ドルフィンが1520kg、ロングレンジが1680kg。

プラットフォームをはじめ基本的なメカニズムは両車とも共通だが、リアサスペンション形式はドルフィンがトーションビーム、ロングレンジがマルチリンクと差別化されている。

充電方式は、交流の普通充電とCHAdeMOの急速充電の両方に対応。また、V2H(ビークル to ホーム)やV2L(ビークル to ロード)といった外部給電機能にも対応(AC充電口はオプション)しており、災害時など万一の時の非常用電源としても使用可能だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。

関連テーマ

おすすめ記事

 

BYDの人気画像