プジョー408 詳細データテスト 斬新なスタイル 予想外に良好なハンドリング 乗り心地はやや過敏

公開 : 2023.10.21 20:25

内装 ★★★★★★★★☆☆

たとえば競合モデルとなるメルセデスGLCクーペあたりから乗り換えても、408のヴィジュアルのインパクトやマテリアルの質感に雲泥の差というほどの開きはない。それどころか、プジョーはこのところレベルアップしている。この新たなファストバッククロスオーバーのコックピットは、よりプレミアムになろうとしているプジョーの努力が、ここ最近では一番うまくいっている。

巧みにデザインされたダッシュボードの上端に配置されたスリムな送風口や、GT仕様のトランスミッショントンネルは、ハイエンドのドイツ車並みの仕上げ。メーターパネルのディスプレイは、驚くほど説得力のある3D効果をみせ、タッチ式の画面とメニューパネル、トグルタイプの物理スイッチからなる3層の操作系は、興味深く洗練されたアプローチだ。すくなくとも、われわれは好意的にみている。

iコックピットの賛否はともかく、見た目や質感はプレミアムモデル並み。GTカー的な包まれ感もあるが、後方視界もGTカー的な不足がある。
iコックピットの賛否はともかく、見た目や質感はプレミアムモデル並み。GTカー的な包まれ感もあるが、後方視界もGTカー的な不足がある。    JACK HARRISON

また、その個性を生かした音環境も備わる。高いウインドウラインやコンケーブ形状のダッシュボードは、キャビンに円形劇場のような雰囲気をもたらす。一般的には、GT専用モデルにみられる類いのものだ。複合的なテクスチャーを用いたフロントシートは広々して乗員を包み込むような形状。ドライバー&パッセンジャーシートパッケージを選べば、ヒーターとマッサージ機能も加わる。

本革巻きのステアリングホイールは、プジョー独自のiコックピットに特有の小径なもの。ガッチリしたリムはたやすく手の内に収まるが、もっとも低く下げても、メーターパネルの下端にかかってしまう。

後方視認性も限定的だが、これは奇妙なほど傾いたリアウインドウを採用した代償だ。全体的には、長距離走っても快適な空間だ。

小物入れや、後席レッグルームも良好。その点では508以上だ。ただし、408PHEVの荷室容量は471Lで、508SWの530Lに水を開けられている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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