何かと話題のホンダ・プレリュード・コンセプト 賛否両論と渦巻く回顧

公開 : 2023.11.10 06:45

何かと話題のホンダ・プレリュード・コンセプトはプリウスに似ている? 名前だけの復活? 「ジャパン・モビリティショー2023」でのサプライズ発表以降、ネットに溢れた賛否両論をまとめて覗いてみましょう。

ホンダプレリュード・コンセプト ネットの声は?

11月5日まで開催され、大盛況のうちに幕を閉じた「ジャパン・モビリティショー2023」には多くの注目のモデルが登場したが、中でもサプライズ発表となったホンダ・プレリュード・コンセプトは大きな話題を集めた1台だ。

1978年に初代モデルが登場したプレリュードは2001年まで販売が続けられ、5世代23年の歴史を持つスペシャリティクーペであり、初代モデルは国内産の乗用車としては初の電動サンルーフを標準装備したり、3代目では量産車初の機械式4WSを搭載したりと、エポックメーキングなモデルでもあった。

ホンダ・プレリュード・コンセプト
ホンダ・プレリュード・コンセプト

その一方で3代目モデルではフロントエンジンでありながら、当時のフェラーリよりもノーズが低いことをアピールするなど、デートカーとして「軟派」な部分もまた魅力となっていた。

そんなプレリュードの名前を引き継いだプレリュード・コンセプトは、歴代プレリュードと同じく流麗なクーペフォルムのボディとなっており、操る歓びを継承するホンダ不変のスポーツマインドを体現するモデルの先駆けとなると発表された。

またコンセプトではあるものの、市販化に向けて開発中となっているということで、他のコンセプトカーよりもかなり現実的なディテールを持っていたことも特徴で、パワートレインはハイブリッドとなることが判明している。

当時の知る世代にとっては懐かしく、当時を知らない世代にとっては新鮮にも映るであろうプレリュードコンセプトだが、ネットでの声はどのようなものが集まっているのだろうか?

プレリュード・コンセプト 否定的な声

プレリュード・コンセプトに対して、最も多かった否定的な声は「プリウスに似ている」というもので、半数以上がそれについて発言していると感じるほどだった。

ただデザイナーに話を聞くとフロントはグライダーの羽根をイメージし、リアはワイド感を演出するために一文字の光源を用いたということで、実車の印象はプリウスとは異なるものとなっていた点はお伝えしておきたい。

ホンダ・プレリュード・コンセプト
ホンダ・プレリュード・コンセプト

次に多かったのが、プレリュードという名前が復活したことには一定の評価をしつつも、過去のモデルを想起させる意匠が全くないため「名前だけの復活だ」という声も多くみられた。

さすがに20年以上前に途切れたモデルの意匠を現代的なデザインの中に組み込むのはなかなか難しいところかもしれないが、プレリュードの代名詞でもあったサンルーフの設定などは、ぜひ継続してほしいところだ。

それ以外で多かったのは、プレリュード・コンセプトが電気自動車(BEV)であると勘違いし、ホンダの三部社長のスピーチにあった「どこまでも行きたくなる気持ちよさ」に対して、BEVでは航続距離に不安があるのでどこまでも行けないという意見も散見されたが、プレリュード・コンセプトはハイブリッド車として開発されているので、その点は安心してもらいたいところだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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