楽しすぎる… 公道もサーキットもOK、過激なスポーツカー 10選 軽さは正義

公開 : 2023.11.19 18:05

3. スパルタン

これはオーストラリア史上最高の輸出作品になるのではないだろうか。ニック&ピーター・パップ兄弟が一心不乱に開発したスパルタンは、アリエル・アトムやラディカルと同じ領域を狙う、公道走行可能なサーキットマシンだ。

60年代のカンナムレーサーからヒントを得たカーボンファイバー製ボディの下に、特注のスペースフレームシャシーとダブルウィッシュボーン・サスペンションを備え、ホンダ製K24型2.0L 4気筒ターボをミドシップに搭載している。重量わずか700kg のコンパクトなパッケージでありながら、460psという驚異的なパワーを発揮し、センセーショナルなパフォーマンスを実現している(0-100km/h加速2.3秒)。

3. スパルタン
3. スパルタン

英国編集部はこれまでサーキットでしか試乗していないが、稀有な能力を持つフライ級マシンであることは十分に理解できた。直感的でバランスの取れた親しみやすいハンドリングにより、コーナーでクルマをちょうどいい位置に置くことができる。ステアリングは昼間のテレビ番組の司会者のようにおしゃべりで、迅速かつ安定した走りを維持するためのエアロアシストもある。

12万6000ポンド(約2350万円)とかなり高額だが、1ポンドあたりのアドレナリン分泌量がこれほど多いクルマはほとんどない。

4. モーガン・スーパー3

個性的なマシンの例に漏れず、三輪車のモーガン・スーパー3も矛盾を抱えた存在だ。ヴィンテージカーのような古風なスタイリングのその奥に、モーガンが生み出した先進的で魅力的なクルマを発見できるだろう。重要なのは、運転が楽しいということだ。噴火する火山から逃げるように運転する必要はない。

軽くて頑丈なアルミニウム製シャシーに、F1スタイルのプルロッド機構のスプリングとダンパーを備えたダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションを採用。先代のVツインエンジンは廃止され、フォードフィエスタSTの1.5L 3気筒の自然吸気バージョンが搭載される。マツダMX-5(日本名:ロードスター)のトランスミッションを介し、1本の後輪を駆動する。

4. モーガン・スーパー3
4. モーガン・スーパー3

スーパー3のドライビングは他では味わえない体験であり、そのオープンコックピットと小さな風防は、クルマというよりむしろ複葉機を操縦しているような感覚を与えてくれる。ツイスティな英国のBロードを限界の範囲内で走ると、過ぎ去った懐かしい時代の光景、音、匂いにあっという間に包み込まれる。

走りの実力は本物だ。135セクションの細いフロントタイヤによるフロントエンドのグリップ限界に留意すれば、ハードにハッスルすることができ、スロットルでのステアリング操作は楽しく正確でプログレッシブだ。レブハッピーな3気筒が0-97km/h加速を7.2秒で駆け抜ける歌声もまた良い。

毎日使うクルマではないし、ベースモデルで4万ポンド(約745万円)以上と決して安くはないが、耳鳴りが止まり、顔についた虫を全部取った後も、ずっと笑顔を残してくれるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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