特別企画

2016.12.02

ジャガーF-TYPE SVR ーー AUTOCAR編集部が選ぶ2016年の50台

2013年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで突如デビューしたF-TYPE プロジェクト7。この限定発売のスペシャル・モデルは。その存在そのものが人々を驚かせたのと同時に、ジャガーF-TYPEに550psユニットが搭載可能であることと、JLRにスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)というチームが新設されたことも話題となった。

そのスペシャル・ビークル・オペレーションズ・チームが満を持して今年のジュネーブ・モーターショーで発表したモデルがジャガーF-TYPE SVRだ。

このF-TYPE SVRの凄いところは、これが正式なカタログ・モデルであり、誰もが手に入れることができるということと、こういったスポーツカーのスペシャル・モデルにありがちな「硬く、ワイルドで、エキサイティング」とは別次元の、「速く、スタビリティが高く、より扱い易いハンドリングになった」ことである。ただ単純にバカッ速いモデルではないということだ。

エンジンはプロジェクト7で明らかになった5.0ℓスーパーチャージドV8で、そのパワーは575ps。これに8速のオートマティック・トランスミッションと4WDシステムが組み合わせられる。そのパワーを支える足はタイヤ・サイズがフロント265/35ZR20、リア305/30ZR20にスープアップされたばかりでなく、新しい可変ダンパー、チューンされたアンチ・ロールバー、軽量のリア・サス用ナックルなどが採用される。また、パワー・ステアリング、オートマティック・ギアボックス、スタビリティ・コントロール、アクティブ・リア・ディファレンシャル、4WDなどのソフトウェアにも、F-タイプSVR専用のチューニングが施されている。更に、ボディにもエアロダイナミクスを追求したエアロ・キットが装備される。

SVRのワイルドさを感じさせるのはそのサウンドと圧倒的なパワー、そして固められたハードな足回りだ。スタビリティは高く、4WDらしい安定感を見せているところもいい。いったいいつ滑るのだろう? と思わせてくれるトラクションのかかり方はとても頼り甲斐がある。乗り心地は固いが、安定感に優れ、ワイルドさの中にも知性を持ち合わせるといった具合だ。エンジンは、尋常ではない加速力を持つが、繊細な操作にも親身になって応えてくれるキャラクターは他のF-TYPE同様である。コーナリングでも、FRのF-TYPE Rにあったナーバスさが解消され、カウンターステアも非常に容易となった。

頼りになるスタビリティとトラクション。夢中になるようなパワーとサウンド・トラック。そして何とも感じのいいロード・マナーは、F-TYPEの頂点に立つモデルに相応しい。

AUTOCAR編集部が2016年の50台に選んだワケ

最初にも触れたとおり、F-TYPE SVRは、ハードでワイルドなだけのモデルではない。従来のF-TYPEの良さをすべてにわたって昇華させたモデルと言える。こういった大人のスペシャル・モデルの存在は大いに歓迎したいし、今後のSVOの動きにも注目した。


▶ 海外初試乗 / ジャガーF-TYPE SVR (英国)
▶ 海外初試乗 / ジャガーF-TYPE SVR (スペイン)

ジャガーF-TYPE SVR COUPÉ

●価格:18,150,000円 ●最高速度:322km/h ●0-100km/h加速:3.7秒 ●CO2排出量:269g/km ●燃費(JC08モード):8.1km/ℓ ●ボディ・サイズ:4475×1925×1315mm ●車両重量:1840kg ●エンジン:V型8気筒スーパーチャージャー4999cc ●最高出力:575ps/6500rpm ●最大トルク:700Nm/3500rpm ●ギアボックス:8速オートマティック ●タイヤ:265/35ZR20 + 305/30ZR20

ジャガー・ランドローバー・ジャパン http://www.jaguar.co.jp/