特別企画

2016.12.02

アルピナXD3ビターボ・オールラッド ーー AUTOCAR編集部が選ぶ2016年の50台

BMWがX5を携えてSUVマーケットに進出したのが2000年。その後X3、X1を投入し、プレミアムSUV市場の先駆者として役割を果たしてきた。それだけにBMWアルピナが初のSUVモデル、XD3ビターボ・オールラッドを送り出すのに2014年まで待たなければならなかったのは、いささかオアズケを食わされた感がある。しかし、当のアルピナは、これが最良の選択肢、最適なタイミングだと胸を張るではないか。どういうことだろう。

BMWが初代X5を発表したとき、アルピナもまた高性能エンジンの開発を進めていたとされる。しかし、彼らの哲学に反しないモデルをSUVで実現するには多くの課題が残されていた。アルピナ初のSUVが、コンパクトなX3をベースに誕生したのは、そのサイズがアルピナ車としてベストな選択であったというのがオアズケの理由なのだ。

XD3ビターボ・オールラッドには350psの最高出力と71.4kg-mの最大トルクを誇る、3.0ℓ直6ツインターボ・ディーゼルエンジンが搭載され、8速オートマティックとの組み合わせで0-100km/h加速は4.9秒。最高速はリミッター作動の250km/hに達する。

トルクの絶対的な数値もさることながら、トルクバンドがワイドであることは、どのような場面からスロットルを踏み込んでも瞬時に加速体勢が整うことで証明されている。つづら折れの山道にXD3を放つと、このブランドならではの素晴らしい乗り心地と圧倒的なパワーが次第に融合してゆくのが心地いい。アクラポビッチのステンレススチール製ツインエグゾーストが奏でる響きは、ターボディーゼルであることを忘れるほど洗練されている。考えてみれば、4WDのトラクション性能とスタビリティをあわせ持つアルピナを、これまでよりも少し高めの運転席から味わえるのはこの1台だけなのである。

AUTOCAR編集部が2016年の50台に選んだワケ

アルピナは世界的にも珍しく、ダウンサイジングというトレンドを追わないメーカーだ。それにもかかわらずXD3ビターボ・オールラッドのJC08モード燃費は15.9km/ℓを記録する。アルピナの年産台数1600台のうち、200台ほどをこのモデルが占めるというのだから、待ちあぐねた甲斐があったと感じるのはわれわれだけではあるまい。
 

 

▶ 海外初試乗 / アルピナXD3
 

アルピナXD3ビターボ・オールラッド

●価格:12,340,000円 ●右ハンドル ●巡航最高速度:251km/h ●0-100km/h加速:4.9秒 ●燃費:15.9km/ℓ ●CO2排出量:NA ●ボディ・サイズ:4650×1900×1690mm ●車両重量:1950kg ●エンジン:直列6気筒2992ccツインターボ・ディーゼル ●最高出力:350ps/4000rpm ●最大トルク:71.4kg-m/1500-3000rpm ●ギアボックス:8速オートマティック ●タイヤ:255/40 ZR20 + 285/35 ZR20

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