特別企画

2016.12.26

スポーティ&ラグジュアリーの本質、ベントレー・フライングスパーV8 S

最高出力が528psに、そして最大トルクは680Nmへと強化された、フロントのV8エンジンは、実に滑らかな動きを見せる。スタンダードなV8との性能差は、最高出力ではわずかに21psと、他社が用意する同様の高性能モデルのそれと比較すると、あくまでも控えめな数字となるが、このわずかな差の積み重ねによって、長い時間を費やして技術的な進化を続けていくという手法は、これもまたベントレーの伝統でもある。したがってそれを熟知するカスタマーならば、このV8 Sへの進化もまた、ごく自然なものと感じられるだろう。

驚くほどにスムーズで、かつ自然吸気エンジンのようなナチュラルなトルク・フィールを演出してみせるあたりには、ベントレーがすでにツインターボの技術を完全に使いこなしていることを感じさせる。組み合わせられるミッションは、こちらも最新世代の8速AT。そのシームレス感覚の加速は、現代のベントレー各車に共通する大きな美点のひとつだ。

フロントにダブル・ウイッシュボーン、リアにマルチリンクを採用するフットワークには、エア・サスペンションが組み合わされている。そもそも圧倒的な剛性感を持つフライングスパーだが、それにナチュラルなサスペンションの動きが加わるのだから、ドライビング・ファンは圧倒的だ。ドライバーはセンターコンソール上のスイッチと、タッチパネルの操作によって、エア・サスペンションのセッティングを4段階に変化させることができるが、デフォルトは最もコンフォートなものから、1段階スポーティなポジションに設定されている。実際のフィーリングも、このベントレー推奨のポジションか、あるいはさらに1段階ハードなものが魅力的で、ワインディング・ロードでもこのいずかを選択すれば、巧みなロードホールディングと乗り心地のバランスというものを感じることができる。


next pageW12よりも軽快でスポーティなハンドリングも魅力