2017.09.12

レンジローバー・ヴェラール試乗 英国一のR&D投資額 スペッツCEOの決断
AUTOCAR Awardsにおいて、最も栄誉ある個人賞「イシゴニス・トロフィー」。ジャガー・ランドローバー(JLR)の並外れた成長を指揮し、かつてない成功へと導いたCEO、ラルフ・スペッツこそ、この賞に相応しい。
text:Steve Cropley/Matt Prior
イシゴニス・トロフィー、ラルフ・スペッツが受賞
ラルフ・スペッツがCEOとしてソリハルに帰還した7年前のあの日のことは、JLRに在籍する人々にとって今なお語り草となっている。
当時、その場に居合わせた人物は語る。「彼が、JLRの成功を望むのは、英国が自動車産業を必要としているからだと言ったのです。そして、仕事の手を早めようと呼びかけました」

スペッツが、たった7年で成し遂げた極めて大きな進歩は、短期間の成果としては並外れたものだ。
今回わたし達は、レンジローバーの最新モデルであるレンジローバー・ヴェラールの生産ラインを目にする機会に恵まれ、そのインプレッションも実施することができた。
レンジローバー・ヴェラール試乗

ヴェラールは、小ぶりなイヴォークと大きなレンジローバースポーツの中間に位置するモデルだ。つまり、レンジローバーのモデルラインに存在するギャップが、このクルマによって埋まることになる。
全長4.8mのこのクルマ。メカニカル的にはレンジローバー・イヴォーク「プラス」というよりも、レンジローバー・スポーツ「マイナス」と言った感が強い。スポーツほど大柄ではないものの、ジャガーXE、XF、F-PACEと同じ、縦置きエンジン用のアルミニウム製プラットフォームをベースとしている(イヴォークは横置き)。