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2018.05.28

ベントレー・ベンテイガにV8登場 W12とどう違う? 比較試乗で検証

V8とW12 どちらを選ぶべきか

乗り比べれば、確かにW12とV8の加速フィールは異なっている。しかし、そこに善し悪しはない。違いはあるのかと聞かれたときに、「ある」と言えるだけの話だ。どちらもその体躯からは想像出来ないほど速く、パワフルだ。ETCゲートをくぐりフル加速を与えた時に背中がシートに押しつけられるようになる加速感は、どちらにも存在する。

当たり前だがボディサイズは同じであり、街中で取り回す限り重量差を感じるシーンはほぼ無いはずで、法定速度でのクルージングであれば、遮音性の差も気にならない。乗り心地は良くキャビンは静かで快適な、誰もがベントレーというブランドに期待する比類なきラグジュアリー感に包まれる。試しに目をつぶったまま乗車して、果たしてこれがW12なのかV8なのかと聞かれれば、正確にいい当てる自信など、到底ない。

共通するパワートレインを採用するとはいえ、スポーツカーメーカーの出自であるカイエン・ターボとベンテイガV8で購入を迷うユーザーがいるとは思えないが、W12とV8のどちらを選ぶべきかを考えることは不思議ではない。いかにパワーパックや4WDシステムが同じで、現行カイエンの内装から安っぽさが消えたとしても、ベンテイガとカイエンでは存在するクラスが大きく異なっている。

しかし、デザインにも(オプションで選ぶ自分好みに仕立てる)装備にも差がほとんどないW12とは、おおいに悩むだろう。価格差は約800万円(メーカー希望小売価格で791万4000円の差)だが、リーズナブルだからといってV8を勧めるような無粋もしたくはない。

何が何でも最高級のベントレーが欲しいのであれば迷わずW12である。しかし、500psオーバーのステージで58psの差などはないにも等しい。

W12の608psには及ばすとも、並みのスポーツカーを蹴散らす一級のパフォーマンスはもちろん、ひと目でベントレーだとわかる彫刻のようなエクステリアと精緻な造り込みのインテリアといった「ベントレーらしさ」もV8は合わせ持っている。

価格が魅力的なのは当然として、ベントレーを求める層には、ぜひ「V8のサウンドとスポーティなハンドリングが好みにマッチしたから」、とベンテイガV8の購入動機を語ってもらいたい。そして約800万円の価格差を好きなカラー・オプションに費やしてもいいだろう。

ベンテイガにとってV8は、決してW12の下位やエントリーモデルなどという薄っぺらな言葉で紹介できるような軽い存在ではないのである。

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