ある男の物語 65年前のポルシェで自走、ドイツへ 実現したワケは

2018.11.27

長い長いひとり旅の末に、ポルシェゆかりの地で起きたこと

チェコ国境に近いオーストリアの小村グミュントは、いわずと知れたポルシェ家ゆかりの地。グミュント・ロードスターや同クーペの由来になった地でもある。鈴木さんは到着までの調整を兼ねて、ここに5泊した。

「ポルシェのファクトリーサービスの仕着せをしたVWバンがいて、そのドライバーさんに何となく聞いてみたんです。『ポルシェの生産1号車が建物のゲートをくぐったところを撮った有名な写真があるんですが、それがどこか知りませんか?』って」

1時間後にここに来いというので、鈴木さんはいわれた通りに駐車場に戻った。また同じ彼が現れ、もう少し待て、という。やがて991がやって来て、中から慌ただしくカメラマンが降りてきた。すると道の先に、信じられない光景があった。

「夢かというぐらい、目を疑いましたよ。先頭はグミュント・ロードスターで、その後に356にナロー、しかもカイエンといった現行モデルまで全世代のポルシェが一列にずらーっと並んでやって来たんです。今回の旅でいちばん興奮した瞬間でした」

偶然にも、鈴木さんはポルシェ・ミュージアムが70周年関連のムービー撮影をしている現場に居合わせたのだ。つづいて撮影チームの一団から、ポルシェ・ミュージアムの広報担当の女性が現れた。

「どうやらシュトゥットガルトでぼくの世話をしてくれる方だったんです。『もしかして2週間後にお約束している鈴木さんですか? でも、なぜこんな早々に? 撮影を観に来たの?』って矢継ぎ早に質問されて。『早く着き過ぎたけど観られてラッキーだった』って答えたら、そこにいた皆さん、大爆笑ですよ」

図らずもこの出来事は、鈴木さんと彼が手塩にかけて労りながら1万数千kmを走らせてきた356プリAが、ポルシェの郷里に優しく迎え入れられたセレモニーのようだった。

鈴木さんの356そしてポルシェへの長年の強い想いが、まさに国境を超えた瞬間だ。

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