特別企画

2019.04.29

比較試乗 ジャガーらしさとは何か E/Fペイスで探る また、それぞれに個性はあるか

入念に構築された新世代ジャガー

そんな時代の変遷を踏まえたうえで、改めてEペイスとFペイスという2台のSUVに相対してみると、なるほどそれはSUVである以前に「ジャガー」なのだと理解できる。

かつてのXJ6サルーンは力強く走るネコ科の動物の身体が目一杯伸びた瞬間を彷彿とさせるが、一方攻撃的なマスクとキュッと窄まったブレーク・スタイルのテールエンドを持つジャガーSUVは、疾走している最中に前脚と後ろ脚が交差する一瞬のような躍動感に満ちているのだ。

その昔、SUVはスペイス・ユーティリティ・ビークルの略だった。ところが近年はそれが「スポーツ」ユーティリティ・ビークルへと置き換わっている。その立役者となったのは、2002年にデビューしたポルシェ・カイエンだろう。スポーツカー・ブランドが作るSUVが完全に浸透するまでには少し時間を必要としたが、しかしご存知の通り2020年代を目前に控えた現在はSUV全盛である。

ランドローバーを兄弟ブランドに持つジャガーだが、彼らにとって初のSUVであるFペイスは自らの新型プラットフォームによって構築されている。SUVの性能をしっかりと把握し、そこに自らの個性を入念に練り込むことでジャガーの新時代を予感させるSUVは登場したのである。

SUVらしからぬジャガーらしさ

ジャガー初のSUVとなったFペイスの本邦デビューは2016年のこと。そのスタイリングはXFスポーツブレークのバランス感覚をそのままにリフトアップさせたように見える。全高を高めてはいるが、ことさらホイールアーチを強調するような演出をしていないので、SUV的なタフさより、クーペ的な滑らかさが際立っているのだ。特に横方向からの眺めは伸びやかで、ジャガーのブランド・イメージにしっかりと符合していることがわかる。

Fペイスのエンジンは2ℓ4気筒ターボのディーゼルとガソリン以外にも、3ℓV6スーパーチャージドや5ℓ V8スーパーチャージドなど、多くのバリエーションがある。今回試乗したFペイス20d AWDは2ℓの直列4気筒ディーゼル・ターボ・エンジンを搭載したモデル。Fペイス内の役どころとしてはベーシックだが、週末の長距離のみならず平日も使用するオーナー向けと言った感じだろうか。

ドライビングシートに座らされた後で目隠しを解かれたら、このクルマがSUVだとは思わないかもしれない。黒いレザー張りのインテリアには、高みから見下ろすランドローバーのコマンドポジション的な感覚は微塵もなく、ドライビングポジションも若干寝そべり気味のスポーティな雰囲気で満たされている。

エンジンをスタートさせる刹那の音はディーゼルを直感させるが、アイドリングは極めて静かでSUV臭さがない。ダイヤル式のシフトセレクターでシフトする感覚は、なんというか実にオトナっぽくて、つまりジャガーそのもの。少しゆったりと走らせようか、という気にさせられる。

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