アウディTTに宿る「バウハウス的要素」とは? その100周年に現地を訪ねた デッサウ篇

2019.12.03

Audi TTはバウハウス的である、と初代から云われていた。今でもドイツ的なデザイン感性の代名詞たるバウハウスの血脈は、いかにしてAudi TTに息づくのか?モダン建築とスポーツカーの、スリリングな関係を現地、デッサウとインゴルシュタットに探る。

AUTOCAR JAPAN sponsored by アウディ ジャパン
text:Kazuhiro Nanyo(南陽一浩)
photo:アウディ ジャパン

もくじ

Audi TTSクーペでバウハウスの故郷へ
バウハウス=無機質な線、ではない
バウハウス、なぜドイツ的なのか?

Audi TTSクーペでバウハウスの故郷へ

1台のスポーツカーが「モダンである」とわれわれが感じるのは、その最新の設計やテクノロジー、進化したスペックや速さゆえのことだろうか?

むしろスポーツカーは自動車の中でも黎明期から存在した古典的なジャンルだけに、「モダンなスポーツカー」であり続けること自体、すでに1つの挑戦といえる。

日本導入20周年を迎えたAudi TT、とくに初代TTは、ドイツのモダン建築の代名詞であり今年100周年を迎えた「バウハウス」に通じると、その斬新さがセンセーショナルに評価された。

今回の取材ではTTとバウハウス、それぞれの節目の年に現地インゴルシュタットとデッサウを訪ね、それぞれのキーパーソンにそのオリジンを語ってもらった。

最新世代のAudi TTSクーペでミュンヘン空港を発つと、目指すデッサウへは北へ約460kmほど、当然アウトバーンを走ることになる。

スタッドレスタイヤを履いているとはいえ、小雨模様で気温は5℃にも満たない条件の下、Audi TTSクーペは、路面をシュアに捉えながら進んでいく。

緩やかな高速コーナーで、興奮と同時に信頼感をも伴う独特のスタビリティは、稀有のものだ。

長辺が80cm近くある大きなスーツケースをも軽々と収納するラゲッジスペースにも驚かされたが、7速Sトロニックの素早い駆動レスポンスとスムーズなマナーも相まって、長距離行は予想していたより遥かに快適だった。

石畳でもハーシュネスの少ないことを確認しながら、半日ほどでデッサウのバウハウス校に到着した。

バウハウスは隣町のワイマールで1919年に教育機関として生まれ、デッサウで本格的に花開いた。初代校長にして中心人物だったワルター・グロピウスが設計して1926年に落成された校舎は、現存するバウハウス建築の中でももっとも象徴的な建物だ。

到着した夕方、デッサウ校の前に早速Audi TTSクーペを停めてみた。