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サビを洗い落としながら


武田モーターサービスの武田です。

旧いフランス車の整備や修理は錆びた部品との戦いであるといえます。特にネジ。サビで太ってボルトの頭が六角じゃなかったり、見た目にはもはやネジの体を成していないものも多くありますが、だからといってむやみに折ったり破壊したりもできないんです。

ネジなんて錆びてれば壊して換えればいいというのが普通なんですが、フランス車の場合は日本でまったく使われていない7ミリなどのサイズのネジが多用されていたりします。

4CVや2CVなどクラシックの域に達した年代のフランス車の場合、本国ではパーツなどは手に入りやすくなってきたのですが、彼の国でも『ネジはネジ屋』という考えらしく、パーツ専門業者やショップもネジはラインナップしていないんですね。

日本国内のネジ屋さんを当たってみても、7ミリなんてサイズは持ってないことがほとんどで、稀にあっても数本の在庫だったり、長さが選べなかったりで、入手が困難なんです。

そうなると元のネジを再使用する場面も多くなるのは必然。壊れ物に触れるように外したネジやクランプ類はリン酸の中に数日つけ込んでサビを落とします。するとサビが流れ落ちて銀色の鉄の地肌が見えてきます。もちろんこのままではすぐに錆びてしまうので、亜鉛をコーティングしてサビの進行を防ぎます。

とはいえ伸ばし締めしているネジなどは再利用したくないものも多くあるわけです。ですので、なんとか日本にないサイズのネジが手に入らないものか・・・と模索中だったりもします。

武田モーターサービス

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