車検ネタ ポルシェ997は油脂類とブレーキを ところでブレーキの「アタリをつける」とは?
ブレーキの「アタリをつける」って意味、ご存知ですか? 真っ赤なポルシェ997を題材に「フキデオートサービス」の沖倉さんにレクチャーしてもらいました。なるほど〜。
フキデオートサービスの沖倉です。
車検につき、クラッチ・フルード、ブレーキ・フルード、冷却水を交換しました。
またフロントはブレーキ・ローターも交換しました。
よく見ると、ローターに細かなヒビが入っているのが、わかりますか?
アグレッシブな運転をしますと、どうしてもこうなりやすいんですね。
そこでローターを新品(ブレンボ製)に交換しました。
この際よく聞くのが「ブレーキにアタリをつける」という言葉。よく聞くのだけど、実際、何をしているのか答えられないひとも多いかと思います。
たとえば交換前のこのディスク。磨耗で表面が波打っているんです。この波打ちかたに合わせて、パッドも同じ形状で削れてしまうんです。
ところが交換後のローターは、もちろん波打ってなんかおらず、およそ平面です。
ですからパッドも、波打った形状から、平面にならなければ、望むような制動力は得られません。
したがって、パッド表面が平面になるようにします。といっても、とくべつな加工をするわけではないんですよ。10km走らせれば、ローターにあったカタチになる。すなわちこれを「アタリがついた」と言います。
どうでしょう。ご理解いただけましたでしょうか。