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ホンダN360 たまにアイドリングなくなったり、高くなりすぎたり、原因はここ

SEEの西城です。

ホンダN360

たまにアイドリングしなくなったり、逆にアイドリングの回転数が高くなり過ぎたりするとのことで入庫です。とりあえずボンネットを開けてみます。

バッテリのターミナル

ちょっと気になったのがバッテリのターミナルです。例によってポストにちょっとしか挿さってなかったり、金具が曲がったまま付いていたりします。

取り付け直し

ちゃんと根元まで挿しておきました。マメにアース線とか追加しているのに、端子の取り付けがちゃんとしてないのって片手落ちみたいな感じがします。

その後点火タイミングをチェックしてみましたが、右側のプラグが失火しているようでタイミングライトが点灯しません。プラグを外してみたのですが、煤けていて濡れてカブっていました。何気にプラグコードを見たら、キャップがグラグラしていて、軽く引っ張ったらキャップが取れました。NGKのロゴの入ったケーブルなのですが、ケーブルとキャップの接続部が圧着ではなく、キャップ側のネジ部をケーブルの心線部分にねじ込むだけの造りになっています。ねじ込み直したらちゃんと固定されて、軽く引っ張っても抜けなくなりました。もしかしたらこの部分の接触が不安定なためにアイドル回転数も不安定になってしまっていたのかもしれません。

キャブのフロートボウル

プラグの失火が直ったので、キャブの状態を調べるために現在のミクスチャスクリューの戻し量を見てみました。エンジンをかけたままスクリューを締めこんでいくと、なぜか一番締め切ったところでエンジン回転が一番高くなりました。濃くて回転が落ちている状態のようです。キャブを外して、開けて調べてみます。最初にフロートボウルを外してみたのですが、底に結構な汚れが溜まってました。

ニードルバルブ

念のためニ―ドルバルブも見てみました。オーバーフローこそ起ってはいないようですが、ニードルの先端には摩耗が見られます。小さなフィルタも詰まってはいませんがゴミや汚れがあるので掃除しておきました。

ポンプジェットのインテーク

ポンプジェットへのガソリンを吸い込む穴ですが、0.3mmくらいしかありません。通常のジェットクリーナピンは太くて入らないので、電線のより線をほどいて使いました。ダイアフラムは交換されたばかりのようで、全く問題ありませんでした。その他のジェットや通路も掃除してキャブを組み上げます。

エアファンネル

このキャブのインテークにはオリジナルで茶漉し付きのファンネルが付いています。この前には普通の紙製のエアエレメントの入ったフィルタボックスが付いています。念のためなのか、流用品だからなのかはわかりません。

アイドルソレノイド

キーオフ時にアイドル通路を塞ぐためにソレノイドバルブが付いているのですが、そのOリングが潰れて硬くなっていたので交換しました。

お疲れちゃんのOリング

エアを吸ったりする心配があるので予防的な意味合いもあります。実際、ソレノイドを留めるネジが少し緩んでいました。

組み上げ

キャブを元に戻して点火時期の確認とミクスチャの調整をしました。スロットルが開き過ぎていたので、アイドルの回転数をチャージランプがうっすら点くぐらいのところまで下がる程度に閉じておきました。

キャブの状態を確認するために試走してみましたが、特に不具合は出ませんでした。それにしてもN360って、意外に良く走ります。360ccとは思えない感じです。今時の650ccのクルマよりキビキビ走る印象です。ちゃんと一通り手を入れて不安な個所が無くなれば、普段使いもできそうな感じです。夏は暑いでしょうけど、冬はヒーターも普通に効きます。意外な発見でした。

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