マイバッハとスマート・ブランドからSUVの可能性が浮上

公開 : 2015.04.22 22:50  更新 : 2017.06.01 02:10

メルセデス・ベンツベントレーロールス・ロイスマセラティランドローバーが参入するスーパー・ラグジュアリーSUVセグメントに、マイバッハ・ブランドから次世代のGLSをを利用して加わる意向を示した。

これに関して、今年3月に行われたジュネーブ・モーターショーでは、メルセデス・ベンツのトップ、ディーター・ツェッチェは 「なかなか素晴らしいアイデアですよね」 とコメント。

サブ・ブランド化したメルセデス-マイバッハのセールス・アンド・マーケティング・チーフのオレ・カレニスも、「プルマンとマイバッハ・モデルの飛躍につながるでしょう」 と前向きな様子だ。

同時にカレニスは次世代のGLSをベースにしてスーパー・ラグジュアリーSUVを製品化することを既に認めており、2017年初期のデビューについて「シナリオとしては、かなりの確率であり得ます」とも。

マイバッハのマーケティングの観点から考えると、GLクラス(のちのフェイスリフト後にはGLSとなる)という既存モデルのプラットフォームをそっくりそのまま使用することは現実的に難しいという見方もある。

しかしながら、GLSは現行Sクラスとプラットフォームを共有することから、マイバッハ版SUVを制作するのにさほどの苦労を強いられないというメリットもある。それゆえにライバルとも戦いやすいというわけだ。

マイバッハ版SUVに期待されるのは、スポーティさよりも高級感の押し出しだ。メルセデス・ベンツが、マイバッハとAMGのブランドの立ち位置の差別化に奮闘していることからも、自然な考えといってもいいだろう。

搭載するエンジンは2002年からマイバッハが搭載していた6.0ℓ V12となることが有力。また、かなりの税金の負担を強いられる中国では、つい最近メルセデスと共同で制作したばかりの4.0ℓ V8ツイン・ターボを搭載する可能性もあり得る。

一方、ディーゼル・エンジンの搭載の確率はさほど高くなく、これは中国やアメリカといったメイン・マーケットがディーゼル・エンジンにさほど興味がないことが理由だ。

また、スマート・ブランドも、フォーフォーやルノートゥインゴが共有するアーキテクチャを用いたスマートSUVあるいはクロスオーバーの計画をしているという情報が入っている。

これは単に近年のSUVブームに乗っかるためだけではなく、メルセデス・ベンツやルノーのためのモダンなプラットフォーム戦略とも深く関連している様子。

ツェッチェは「スマートのような異端的なレイアウトを利用してクロスオーバーを作るのは決して簡単なことではありませんが、RRの駆動方式はスペースを確保するのに優位です」

「スマート・ファミリーの拡充を図るために、SUVのことが頭に浮かぶのは、もはや自然なことですよね」とコメント。キュッと引き締まった愛らしいクロスオーバーを目にするのも、遠い未来の話ではなさそうだ。


▶ 海外ニュース / メルセデス、SUVのマイバッハ・バージョンを計画
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