パイオニアとレコチョクがクルマ向け音楽サービスで協業

2015.05.08

パイオニアとレコチョクは、パイオニア製カロッツェリア ‘サイバーナビ’ に対し、クルマに最適化した新たな定額制音楽ストリーミング・サービスの提供を開始した。

近年の音楽の楽しみ方として、多彩な音楽を気軽に楽しめる定額制音楽ストリーミング・サービスが注目されている一方、ドライブ中の音楽の楽しみ方は、一定数の楽曲を持ち込んで繰り返し聴く傾向が高く、”クルマの中で普段あまり聴いていない曲を聴きたい” というユーザーが9割近くいたことが、サービス開始の要因になったそうだ。

パイオニアとレコチョクの協業により実現したこのサービスは、新しい音楽との出会いを目指した、クルマ向けの新しい定額制音楽ストリーミング・サービスであり、国内音楽配信サービス大手のレコチョクの新しい音楽ストリーミング・サービスの ’replay(=リプレイ)’ をもとに、パイオニア独自の楽曲レコメンド技術を用いて新開発した車載用音楽ストリーミング機能 ’ミュージック・クルーズ・チャンネル’ をカロッツェリア ’サイバーナビ’ の搭載したものだ。

楽曲レコメンド技術には、特選チャンネル、レコメンド・チャンネル、マイ・チャンネルが用意されており、特選チャンネルは ’ヒッツ’ ’特選アーティスト’ から約50種のチャンネルを選べる。またレコメンド・チャンネルは、配信対象となる楽曲をパイオニア独自の楽曲解析技術を用いてあらかじめ解析することで、再生中の楽曲に対して最大24種類のおすすめチャンネルを自動的に生成して画面に表示できる。マイ・チャンネルは、’気持ち’、’シチュエーション’、’時間’、’季節’ などの中から最大3個の属性を組み合わせて、ドライバーの好みに合う独自のチャンネルを作成し登録可能だ。お気に入りのチャンネルをマイ・チャンネルに登録することもできる。

その他にも、楽曲に含まれる歌詞をiPhone/スマートフォン(アンドロイド)に表示する歌詞表示機能や、ボーカル部分をカットして再生できるBGMモード、独自の楽曲解析技術とミックス技術で楽曲をノンストップ・ミックス再生する ’MIXTRAX’、電話の発進・着信時に、再生中のが曲を一時停止して自動的にハンズフリー・モードに切替、電話周超後に自動的に再生がはじまる ’ハンズフリー電話連携’ などの機能も用意されている。

これにより、車室内に楽曲を持ち込むことなく、ネットワークを経由して、気分や好みに合わせたシステムおすすめの音楽を楽しめる。また、スマートフォン専用アプリケーション ’ミュージック・クルーズ・チャンネル(無料)’ をダウンロードし、サイバーナビとブルートゥース接続することで、カー・ラジオのような手軽さで車載端末側から操作が可能となる。

上記のような新機能を携えた新型サイバーナビではあるが、その他にも、iPhoneやスマートフォン(アンドロイド)に保存した楽曲やアプリの音声をブルートゥース・ワイヤレス再生で楽しめることに加え、高音質なコーデックAACにも対応している。

さらに通信を使ってさまざまな交通情報を、独自の ’スマート・ループ渋滞情報’ として蓄積/提供しており、’データ通信専用通信モジュール’ を介して、最大3年間無料で通信を使ったさまざまな機能を利用できる他、iPhoneやスマートフォン(アンドロイド)、携帯電話からのデータ取得にも対応している。

また、フリーワード音声検索と呼ばれる、目的地に関連するキーワードを発話するだけで検索できる外部サーバーと連携した機能を搭載したり、車載カメラを使った高度な画像認識/解析技術によるドライブ・サポートを実現。サイバーナビは、クルーズ・カウンター・ユニットの車載カメラで、さまざまざ情報を捉え、画像や効果音などで注意を喚起するなど、使い勝手の向上やユーザー保護にも抜かりはない。

なお、8V型モニターを搭載したLS(ラージ・サイズ)モデルをラインナップに加えたほか、厳選した高音質パーツを使用し、0999系モデルに2チャンネル・ソースの音質を高める ’バイ・アンプ・モード’ を新たに搭載するなど音質向上にも引きつづき力を入れており、サイバーナビらしい精度の高いナビ能力や、ネットワークで画像を共有する ’スマート・ループ・アイ’、画像認識/解析技術を用いた ’AR表示’ などの充実したドライブ・サポート機能も搭載している。

新サービスに関してパイオニア執行役員の大舘諭は「音楽配信事業者としての実績とポテンシャルの高いレコチョクと協業できることを心強く思っている」とコメントし、レコチョク常務執行役員の山﨑浩司は「人×クルマの可能性をさらに開拓していきたい」としている。

パイオニアとレコチョクは、今後もクルマに最適化した音楽体験を提供することで、新たな市場創出とブランド向上を目指す姿勢だ。

今回の新サービス発表には、2011年8月にワーナーミュージック・ジャパンから中田ヤスタカのプロデュースによるミニ・アルバム ’もしもし原宿’ でメジャー・デビューしたきゃりーぱみゅぱみゅが登場。「もうすぐ免許を取得できるので、初めてのドライブではミュージック・クルーズ・チャンネルを搭載したサイバーナビを使ってみたいです。できれば中田ヤスタカさんと……」と語った。

なお、同会場では、高精細な映像再生を実現したハイビジョン対応モデル、フリップ・ダウン・モニター3や、最新のカー・スピーカー2機種、パワー・アンプ1機種も初披露された。

2サイズ3種類のフリップ・ダウン・モニター3は、3次元Y/C分離回路に加え、超解像クリア・シャープ回路を新たに搭載することでハイビジョンに対応。最大3系統の入力端子を装備し、HDMI入力にも対応する点が特徴。

最新の2機種のスピーカーには、高音質振動板 ’2層アラミド・ファイバー・コーン’ を採用したことにより、素早い微小信号への対応や広帯域にわたって躍動感のある高音質再生を実現している。これに合わせてパワー・アンプには、高性能パワー素子 ’MOS FET’ を ’クラスD増進回路’ 内に集積することで回路の小型化を図り、筐体の小型・軽量化を実現している。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新国内ニュース

パイオニアの人気画像