BMW i3 vs 日産リーフ vsヒュンダイ・アイオニック vs VW e-ゴルフ

公開 : 2016.12.11 05:50  更新 : 2021.03.05 21:38

成長の兆しを見せる街乗りEV市場に、まさかのヒュンダイが参戦。先行する有力モデルとの比較で、実力を検証する。

注目の新型EVは沈黙していた。それはサービス・エリアで、4台に充電していたときのことだ。

EVの充電が完了したら、携帯電話などのように電子音や光で知らせてくれるものと考えていたが、アイオニックにそういった機能はないようだ。

個人的にはリーフのように、段階的に充電状況を知らせるインジケーターなどの通知があればいいのにと思う。香ばしいにおいが漂い、ベルがチンッと鳴るのに合わせてパンが飛びだすトースターのようで、その方が好きだ。

われわれはリーフと三菱i-MiEVを、英国市場に導入間もない時期にテストしている。その際、当初の狙いは当時最新の手頃でコンパクトなハッチバックEVが、ドライバーの欲求を運転の刺激面で満たせるものなのかを検証することにあったが、最終的には電動車の伝道者に何が期待されるのかを問う結果となってしまった。

それから6年の時を経て、外部充電可能なクルマ、すなわちピュアEVとプラグイン・ハイブリッド車の販売は毎年5割程度ずつ増加。今年の販売台数は、全世界で6万台を超えた。その半数以上が、電力のみで走るピュアEVとなる見込みである。

そして、英国で現在販売されるこのセグメントのピュアEVは、あらたにヒュンダイを加えて4台。つまり、今回のテスト車がそのすべてだ。

車種もメーカーの国籍も増し、バッテリーなどの性能向上も進んだ。それでも、これらの実用EVが航続距離や最高速度の点で内燃機関搭載車に肩を並べるまでには、少なくとももう数年は必要だろう。

レスポンスや快適性、短距離移動のコストなどで強みを見せるそれは、一台で事足りるクルマというより、家族向けのセカンドカーといった用途で強みを見せる。同セグメントにあたるエンジン車と同等の実力を持つEVは、今のところテスラのような高額車に限られる。

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