メルセデス・ベンツE250 CDI SEサルーン

公開 : 2013.02.14 13:44  更新 : 2017.05.13 12:52

■どんなクルマ?

60年の歴史を持ち、1,300万人のユーザーを持つメルセデス・ベンツEクラスは、ダイムラーの社長、ディーター・ゼッツェが語るには「いまだメルセデス・ベンツ・ブランドの中心」的なポジションを持つ。ヨーロッパやアメリカでSUVおよびクロスオーバーの売上が下がっているが、その穴埋めをするに充分な存在なのだ。それが、今回W212のEクラスに大幅なフェイスリフトが行われ、Sクラスにも負けないテクノロジーが盛り込まれた理由のひとつだ。

新しいEクラスには11にもわたる「インテリジェント・ドライブ」に関する技術が盛り込まれているが、その中でも最も大きなのはアクティブ・セーフティ・システムだ。これは、対向車が飛び出してくると自動的にそれを避けるブレーキ・アシストや、50m先から歩行者を認知することのできるステレオ・カメラなどがセットされたもの。

この他、フェイスリフトではフロント・グリル、リア・ウイングなどの変更が行われ、トリムはSEおよびAMGスポーツの2タイプに整理された。また、E63 AMGと同じデザインのフロント・エンド・スタイリングは、6つのエンジンどれでもオプションとして選べるようになった。

■どんな感じ?

英国で最も人気があるモデルは、4気筒のE250CDIであり、それは変わることはないだろう。

トルクフルな4気筒エンジンと、トルク・スリップが少なくなった7速オートマティックとの組み合わせのパワー・ユニットは、アイドリング時にはカタカタといった独特のサウンドを感じるものの、一端走りだしてしまえば、例外的に大人しい。

AMGバージョンから移植された電気機械式のステアリングによって、そのフィーリングは格段に向上し、ボディ・ロールも良く制御されるようになった。標準的な17インチ・ホイールとコイル・スプリング、そして電子制御によるダンパー(エアマティックはオプション)というクルマとしては、異例なほどソフトな乗り心地だ。そして、その機敏さをもって、従順なドライブを可能としている。

確かに激しい凹凸などは、そのショックを伝えるが、それでも不快といった類のものではない。

■「買い」か?

広範囲にわたってフェイスリフトされたEクラスは、総合的に良くなっている。E250CDIはスポーツ・サルーンではないが、文化的で、快適で、安全なクルマだ。それは1,300万人が選んだこれまでのEクラスと同じように。

(リチャード・ブレムナー)

メルセデス・ベンツE250 CDI SEサルーン

価格 36,590ポンド(531万円)
最高速度 240km/h
0-100km/h加速 7.5秒
燃費 20.4km/ℓ
CO2排出量 131g/km
乾燥重量 1765kg
エンジン 直列4気筒2143ccターボ・ディーゼル
最高出力 201bhp/3800rpm
最大トルク 51.0kg-m/1600rpm-1800rpm
ギアボックス 7速オートマティック

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