スバル・フォレスター2.0D XC

公開 : 2013.04.18 18:01  更新 : 2017.05.29 18:42

■どんなクルマ?

スバルはこの4代目となるフォレスターをベストセラーにしたいと考えている。前モデルから110mm最低地上高が高くなり、XVクロスオーバーとプラットフォームを共有した新しいフォレスターは、より穏やかで、横に広がったスタイルを持つ。

全長で35mm、全幅で15mm、そしてホイールベースで25mmのサイズ増加は、そのままキャビンの拡大に繋がっている。充分に足を伸ばすスペースとヘッド・クリアランスが確保されているのだ。また、ドアのオープニングも大きくされ、リアのハッチの開口部もより大きく、そして四角くなり、更にそのリップはフロアと同一面上になっている。ブート能力は55ℓ大きくなった505ℓで、シートを倒すことによってそのスペースは1592ℓに拡大する。

エンジンは4気筒のボクサーが3種類用意される。148bhpのノーマル・アスピレーション・ガソリン、237bhpのターボ・ガソリン、そして今回市場した売上の半分を占めると考えられている145bhpのターボ・ディーゼルだ。

トランスミッションはディーゼルは6速マニュアルで、ノーマル・アスピレーションのガソリンも同様。リネアトロニックCVTはノーマル・アスピレーションのガソリンにオプション、そしてターボ・ガソリンに標準となる。

■どんな感じ?

アイドリングでは整然としたエンジンだが、回転があがるにつれ騒がしくなるエンジンだ。そのトルクフィールはガソリン・ターボに匹敵するものだが、決して高回転型ではない。

ブレーキは強力でポジティブだ。また電子アシストのついたステアリングは軽く、街中では非常に有用だ。

ワイディング・ロードでは、路面のウェーブに共鳴してしまうようなことがあった。とはいうものの、ボディ・コントロールは印象的に良い。50:50のパワー配分と、リアのLSDがもたらす強力なグリップは、2級国道であっても安心してドライブできる。

高速道路でも快適性は変わらないが、ドラッグが現象したにもかかわらず、ロード・ノイズと風切り音が若干大きいのが気になった。

視界は、200mmほど前に移動したAピラーと、80mm低くされたダッシュボード、そして引き上げられた座面によって良好だ。われわれのテストしたミッド・レベルのトリムであるXCのファフリック・シートはやや固い気がしたが、サポートは良い。また、本革のステアリング・ホイールやギアレバーも良好なタッチだ。しかし、大部分のフェイシアの品質はお世辞にも良いものとは言えなかったのが残念だ。しかし、耐久性はよさそうだった。

ちなみにXCトリムでは、サンルーフ、電動ドライバーズ・シート、リア・ビュー・カメラ、ワイパー・ヒーター、17インチ・アロイ・ホイール、スペースセーバータイヤ、セルフ・レベリング・リア・サスペンション、ルーフ・レイル、ヒーテド・フロント・シート、ヒル・スタート、そしてブルートゥース接続などが標準で装備される。

■「買い」か?

ニッチな市場向けのフォレスターは、機能的ではあるが、好みの分かれるモデルであろう。できれば、そのディーゼル・エンジンとCVTを迎合させ、強大なグリップを持つモデルを旧世代のフォレスター・ファンは喜ぶだろう。

価格は、旧モデルと大差なく、24,995ポンド(373万円)からスタートする。もちろん、新しいスタイリングは新しいユーザーを引き付けることになるが、昔からのスバル支持者は、5年100,000マイルの保証に満足を求めるだろう。

(リチャード・ウェーバー)

スバル・フォレスター2.0D XC

価格 26,995ポンド(403万円)
最高速度 190km/h
0-100km/h加速 10.2秒
燃費 17.6km/ℓ
CO2排出量 150g/km
乾燥重量 1540kg
エンジン 水平対向4気筒1998ccターボ・ディーゼル
最高出力 145bhp/3600rpm
最大トルク 35.7kg-m/1600-2400rpm
ギアボックス 6速マニュアル

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