アウディTT RSプラス

公開 : 2012.02.09 01:00  更新 : 2017.06.01 00:54

アウディは、ポルシェボクスターや間もなく発表される第2世代のケイマンに対抗する278km/hをマークする新しいTT RSのパワーアップバージョンーーそれはTT RSプラスと呼ばれるーーを、アウディA3やRSアバントと一緒にジュネーブ・モーターショーでデビューさせる。

その目玉となるのは、RS3スポーツバックや限定生産のA1クワトロにも使用されている、チューンアップされた直噴直列5気筒2.5リッター・ターボチャージド・エンジンだ。フロントホイールの上にユニークなカーボンファイバーのトリムで横に搭載される4バルブ・エンジンは、20bhpと1.5kg-m、スタンダード・エンジンよりもパワーアップしており、355bhp、46.8kg-mを発揮する。これはボクスターSに搭載される3.4リッター・ナチュラルアスピレーション・エンジンよりも44bhp、10.6kg-m大きい数値だ。

EA855と内部で呼ばれるエンジンは、主にインレット・マニフォールドの形状を修正し、ターボチャージャーのブースト圧を上げたことによってパワーアップがなされている。パワーウエイトレシオは、TT RSプラス・クーペで244bhp/t、TT RSプラス・ロードスターで235bhp/tという値となった。また、エグゾーストシステムにも手が入っており、エグゾーストサウンドも耳に心地よいものとなっているという。

組み合わされるギアボックスは、ハルデックス・スタイルのマルチプレートの6速マニュアルで、7速のデュアルクラッチSトロニック・オートマチックはオプションとなる。

0-100km/h加速は、オートマチック・ギアボックスのクーペで4.1秒、ロードスターで4.2秒、マニュアル・ギアボックスだとそれぞれプラス0.2秒となる。共に最高速度は278km/hだ。これはTT RSより30km/h上がった数値だ。パフォーマンスは増加したが、燃費にはそれほど大きく影響はなく、クーペで14.1km/l、ロードスターで14.0km/lを記録する。

これもジュネーブ・モーターショーでデビューするミッドエンジン・リアドライブのボクスターSのパフォーマンスを見てみると、0-100km/hが5.0秒、最高速度270km/h、燃費15.0km/lと、パフォーマンスに関してはTT RSプラスが上回っている。

フロントがマクファーソン・ストラット、リアがマルチリンクのシャシーも若干のリファインが施され、255/35サイズのタイヤと黒と赤に塗り分けられた19インチのホイールがこれにセットされる。オプションとはなるが、調整可能なダンパーを選ぶことも可能。また、ブレーキは、クロスドリルド・ディスクの4ピストンがフロントに装着される。

アウディTT RSプラスをルックスから判断するのは、ダイヤモンドパターンのグリル、CFRP製のミラー、黒いオーバルのトリムの付いた太いテールパイプなどによる。また、リデザインされた固定リアウイングもそのひとつだ。

TT RSプラスの生産は4月から開始される。ドイツ本国では、TT RSプラスの価格は、クーペが60,650ユーロ(610万円)、ロードスターが63,500ユーロ(690万円)で、オプションの7速Sトロニック・ギアボックスが2,150ユーロ(21.6万円)高のオプションとなる。

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