スバル・レヴォーグ

公開 : 2014.06.26 14:26  更新 : 2017.05.29 18:42

レガシィ・ツーリングワゴンの実質的な後継モデルとして誕生したレヴォーグは、日本専用開発の(現在のところ)日本でしか販売しないモデルだ。レオーネの後を受け1989年に新型車種としてデビューしたレガシィは、25年にわたり人気を博してきたが、現行モデルの5代目でグローバルモデルとして大きく舵を切った。端的に言えば、北米市場をメインマーケットとしたためにボディが大きくなり、日本のスバル・ファンたちは「レガシィらしさに欠ける」という評価だった。レガシィは永く5ナンバーサイズにこだわり、5ナンバー枠を越えてからも5代目までは顕著な拡大路線に走っていなかったからだ。

日本の交通環境にマッチする大きすぎないボディを持つレヴォーグの誕生によって、国内のスバル・ファンは、きっとホッと胸をなで下ろしたはずである。実際のボディサイズは、全長×全幅×全高=4690×1780×1470mm(18インチホイール装着車/ルーフアンテナ除く)で、これは4代目レガシィのサイズに近い値だ。ディスコンとなった5代目レガシィ・ツーリングワゴンに比べ100mm短く、65mm低い。ホイールベースも同比で100mm詰められ、2650mmとしている。

レガシィ・シリーズの受注が今月で終了するというニュースが発表された4月、すでにスバルはレヴォーグの6月20日の販売開始をアナウンス済みだった。これでレガシィの名実ともに後継モデルの誕生……となるかといえば、そうでもないからややこしい。レヴォーグに“ツーリングワゴン”やそれに類する名称が付けられていないのはご存知だろう。さらに次期レガシィは、すでに北米でアウトバックとB4(セダン)をフルモデルチェンジ版の6代目として発表されている。レヴォーグの登場や日本市場だけを考えていてはスバルの意図を見誤る。我々は、これまで真実の断片しか見ていなかったのだ。

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