特別企画

2018.07.13

2台の「コンチネンタル」に試乗 大きく異なるキャラ、ベントレーの歴史を語る

第1回:ベントレー・コンチネンタルGT 400kmの旅で探るスポーティとラグジュアリー
第2回:ベントレー、手仕事の驚異 ファクトリーで目の当たりにした「特別」への探求
第3回:2台の「コンチネンタル」に試乗 大きく異なるキャラ、ベントレーの歴史を語る
第4回:ベントレー、意匠のインスピレーションどこから? デザイナー語る過去と未来
第5回:コンチネンタルGTの「レシピ」 ベントレー主要部門のリーダー語る、開発背景
   ― シャシー開発部長編
   ― W12エンジン設計部長編
   ― 電気電子機器部長編
第6回:プロトタイプに試乗 ベントレー新型コンチネンタルGT 偽装の下に見えた希望
第7回:ベントレーのビジネス、新CEO就任でどうなる? AUTOCAR独占インタビュー

 
2003年製のコンチネンタルGTと1954年製Rタイプ・コンチネンタルは、ルックス以上に共通点が多い。アンドリュー・フランケルが比較を行った。

AUTOCAR JAPAN sponsored by ベントレー・モーターズ・ジャパン

text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)
photo:Luc Lacey(ルーク・レイシー)

もくじ

コンチネンタル
50年の時を経て
今、ドライブすると
同じ名前、異なる性格
番外編 ミッシング・リンク

コンチネンタル

20世紀が終わろうとしていたころ、ベントレーの重役たちは、1960年代中頃以来初めての純粋なニューモデルの名前を探すのに悪戦苦闘していた。

約束なのでエージェントが提案した候補案は言えないのだが、ごく少数を除いてほとんどはひどいものだった。

しかし奇妙なことに、この作業の終わる前から彼らには、ニューモデルを何と呼ぶかはっきりとわかっていたのだ。

「コンチネンタル」である。

そしてその通りになった。このメーカーが意図したイメージを伝えるのに、これ以上の名前はないと思う。快適で大胆で洗練されていて豪華で速いクルマ。それを一言でいえばコンチネンタルだ。

しかし問題があった。もうすでにコンチネンタルというクルマがあったのだ。実際には2車種、コンチネンタルRとTである。何十年もの間、フラッグシップモデルに使われてきた。

いっぽうで、そのようなクルマの時代は終わり、新しいクルマの時代が始まろうとしていた。取締役会はコンチネンタルという名前をフラッグシップに使うことを辞めたのだ。

ベントレーが「コンチネンタル」あるいは「コンチネンタルGT」と呼びたがった訳はもうひとつある。戦後の時代に現れた最も目覚ましいベントレー、Rタイプ・コンチネンタルを連想させる名前だからだ。

このクルマは、秘密裏に行われていたスカンクワークス(承認されていない研究開発)から生まれた。このクルマの源流は一品物の1939年製プロトタイプに遡る。数奇な運命をたどった流線型のクルマで、終わり方も突然だった。

戦時中、ディエップの埠頭の脇で爆撃に遭ったのだ。しかしそのあとも、超エアロダイナミックなボディを持ったベントレー・コーニッシュが忘れられることはなかった。プロジェクトのチーフエンジニアだったイワン・エバーンデンとデザインのボスだったジョン・ブラッチリーは、これを未完の仕事、つまりベントレーがロールス・ロイスからはっきりと独立する機会であると感じていた。

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