特別企画

2018.11.26

冬こそオープン・エア アバルト124スパイダーの「絶妙な気持ちよさ」

AUTOCAR JAPAN sponsored by アバルト
text:Tomoyuki Shimada(嶋田智之)
photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)

もくじ

「絶妙な気持ちよさ」
ピタリの「意のまま」
素晴らしく従順なのだ
カルロ・アバルトの信念

「絶妙な気持ちよさ」

ああ、やっぱり気持ちいいな──と思った。

語彙力を疑われるかも知れないけれど、人間、本当に嬉しいときには「嬉しい」としかいえないものだし、どこかが本当に痛いときには「痛い」という言葉しか出てこないものだ。

それと同じように本当に気持ちいいと感じていたなら、「気持ちいい」としかいえない。心の中を満たしている感情がストレートに言葉へと変換されるからなのだろう。

晩秋から初冬へと衣替えを急ぎつつある、いつもの慣れたワインディングロード。視界に飛び込んでくる風景がところどころ赤と橙と黄と緑の織りなすパッチワークにも見える九十九折りを、僕はアバルト124スパイダーで走っていた。トップを降ろし、ちょっと攻めてみたり、流してみたり──。

寒くないのか? と訊ねられたら、ほんの少し肌寒いといえるかも知れない。けれど、それくらいでちょうどいい。僅かばかりピリッとした表情を見せる空気が、速度に合わせて髪をもみくちゃにしたり頭の周りをさわさわと滑り抜けたりしていく。

春先や初秋の屈託のない満たされた心地好さとは異なるけれど、凜とした冷気が心の中に沈殿していた雑味を少しずつ追いやってくれるのか、次第に自分の芯が露わになっていくようなクリアな感覚があって、ここから先の季節のオープン・エアにはこの季節だけの、特別な心地好さがある。

冬のオープンカーは端で見るなら意地っ張りか見栄っ張りかカッコつけてるようにしか思えないかも知れないが、一度やってみたら解る。ああ、やっぱり気持ちいいな──なのだ。

おそらく日本は、世界で最もオープンカーという乗り物を深く楽しめる国のひとつなのだろう。四季というものが明確にあって、それぞれの表情がはっきりと異なるからだ。

季節ごとの限られた期間だけ味わえる、特別な感触。大自然がこしらえてくれる、大いなるギフト。それらがシームレスに移り変わっていく様子を日々全身で浴びるようにして走ることができるのは、この上なく特別な、幸福な体験だと思う。そして、それこそがオープンカーを駆るべき理由。

しかも、だ。アバルト124スパイダーには、オープンカーの気持ちよさだけじゃなく、スポーツカーとしての絶妙な気持ちよさだってある。

そう。絶妙、なのだ。

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