低くて シュッとしていた時代のジャガー・サルーン 憧れるけど、今乗れるの?

2019.07.19

100字サマリー

クルマ好きならば一度は乗りたいスポーティ・サルーンというと、歴代のジャガーXJシリーズではないでしょうか。AUTOCAR JAPAN編集長もプライベートカーとして好んで選択してきた歴代ジャガーですが、リーピングキャットそのもののフォルムを持つ、かつてのXJシリーズに今乗るには?

AUTOCAR JAPAN sponsored by 株式会社JEF
text & photo:Kouzou Ebizuka(海老塚 構造)

 

もくじ

30年前の思い出【ジェントルマンのサルーン】ジャガーは今
ジャガーひと筋40年のメカニックが営む整備工場、JEF
チョイ旧ジャガー、純正部品は厳しい?
今から旧いジャガーを買うなら 手厚い納車整備が肝要
今買える! ジャガーのプロが手がけた特薦車

30年前の思い出【ジェントルマンのサルーン】ジャガーは今

ジャガー(とデイムラー)といえば、個人的に思い浮かぶのは、シリーズ3のXJサルーンだ。筆者が学生だった90年代、キャンパスに駐められた教授の愛車と思われるブリティッシュグリーンのダブルシックスやマルーンのXJ6が強く思い出される。木漏れ日の下であの天地に薄くも長大なボディを休めている佇まいが、まことに上品でカッコよかった。まさにジェントルマンのクルマだなぁと羨望の眼差しで見ていたものだ。

そして就職・上京したばかりの2000年代の初頭、当時碑文谷にあったネコ・パブリッシングの駐車場には、当時同社長であったAUTOCAR笹本編集長の愛車であるXJサルーン(X300からX358だったかな?)が常にあったのも印象深い。

そんな青春時代の憧れのジャガーではあるが、学生時代から30年が過ぎ、残念ながら私はジャガーに相応しいオトナになることは叶わなかった。しかし、仮に今あの頃のジャガーに乗るというのは、現実問題としてどうなのだろう。維持は? 部品は? そもそもマトモなクルマは残ってるの? そんな疑問を解消するために私が向かった先は、平塚にあるジャガーのスペシャリスト、JEF(ジェフ)だった。

ジャガーひと筋40年のメカニックが営む整備工場、JEF

JEFとは【ジャガー・エンジニア・ファクトリー】の略。同社代表の井上正宏さんはシリーズ3のXJが登場した、日本レイランド時代の1980年から運営母体の変遷を経て2011年にジャガー東京を退職するまで30年間をジャガーのメカニックとして勤め上げ、退職と同時に自らのファクトリーであるJEFを立ち上げ現在に至る。実にジャガーひと筋40年のベテランメカニックだ。

ジャガーメカニックの最高峰【ジャガーマスターレベル4】を持ち、かつてジャガー東京では【ゼロクレーム・チーム】専任として活躍してきた井上さん。数々の修羅場をくぐってきたはずだが、普段のご本人はというとのんびりどっしりと構えた風格ある紳士といった印象だ。しかしながら、ひとたび問題を抱えたジャガーと向き合うときに見せる眼光鋭いその表情は、ベテランの職人だけが持つ独特の迫力を放つ。

実は筆者、JEFには開業直後から取材でお邪魔しているが、積極的な広告を打つこともない同社が年を追うごとに様々な年代のジャガーで工場内が手狭になってくる様子を見てきた。そうしてJEFに新たにやってくるジャガー(とそのオーナー)の多くはもっぱら人づての口コミで広がっているという。それは同社のウデの確かさと井上さんの人柄を頼ってのことなのだろう。

また、同社で井上さんを支えるスタッフも、マークIIやEタイプを現役で整備していた大先輩や、X351型のXJやXFなど近年のモデルに精通したメカニックが揃っており、ジャガーのことならば年式を問わず頼ることができるという点も人気の秘訣だろう。