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ロータス・ヨーロッパS1のペイントに思う

BEN AUTOの馬場です。

先日のSHCC大磯ミーティングでは多くの方に写真に撮っていただいたタイプ46ヨーロッパ。国産車が並ぶ中でこの黄色が目を惹いたのかも? ギャラリーの中には「このカラーはオリジナルかな?」と厳しい視点でご覧の方もいらっしゃったようです。そんなこだわりある意見こそがとても参考になるのです。

実を言えば僕たちの悩みの一つが当時の色の再現。手持ちのオリジナル色見本もたぶん退色して黄色が抜けていっているのでしょう。BEN AUTOではそんなことを考慮して、色見本よりも濃いめの色を使っています。一度塗った色も経年変化で黄色が薄くなっていくものですから、そうすることによって、オーナーの手元でその時代を味わえる色へと少しづつ変わっていき、長く楽しんでもらえると考えています。

また、今は当時と塗料の種類も変わっているので、昔の雰囲気を出すため仕上げですこし反射を抑えるような磨き作業も行っています。その日の日差しや周りの色での色調の変化も現代の塗料の方が大きいようです。

日本の古いお寺などの軒先は建てられてから徐々に下がってきて数百年後にも美しさを保つよう考慮して作られているとか。そんな本当の匠の領域とまではいわないまでも、十数年先もオーナーの手元で愛されるクルマをと思って日々作業しています。

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