アルファロメオ1300ジュニア・ザガート修理レポート その2
オートクラフトの野田です。
さて前回の続編、アルファロメオ・ジュニア・ザガート1300の修理レポート その2です。
この車両は弊社で過去手を入れてきた105系ロメオ達と異なり、純正の機械式クーリングファンのままで、お客様はパッと見は純正然とした佇まいがお好みとのこと。
純正状態のネジ込みサーモスタットタイプ、サーモスタット交換しても水温上がりません。20〜30分負荷かけて走行してやっと70℃位。
新品サーモを疑い、取り外して作動確認するとキチンと85℃あたりで開きます。ってことは、もうウォーターラインの取り回しの問題、、、、、と思ったところ1300用のクーリングファンは違うのでは?と思い調べるとビンゴ。お客様に問い合わせると、某ショップでこのほうが絶対冷えるからと交換してもらい、付いていたファンは持ってないとのこと。
1300用のファンの入荷後交換し、ファンシュラウドも外し、2枚のラジエターシャッターも装着し、アイドリング放置。まだ水温上がりません、冬とはいえここまで上がらないとは。水温計も疑いますが、赤外線の温度ガンでも水温計とほぼ同じ温度でした。で、試運転に出ます。20〜30分乗ると、やっと80℃近辺まで水温上がってきました。すると、エンジンも軽く回るようになってきました。この位になればキャブレター調整しても大丈夫かな。これ以上の水温管理には、純正状態を崩すこととかなりの費用をユーザー様に強いることになりますので、今回はここで終了。
次、スパークプラグを外すと、はぁーっ?1番だけ種類が違います、わざと?な訳ないか、と4本交換。ジェットを確認すると、スローはかなり大きなものが入り、アジャストスクリューもかなり開き気味。
全部書くのは大変なんで、アイドリング時の扉の角度を適正にし同調とり、その為には適正な点火時期にし、何度もジェット交換し、キリがないので自分のなかでキリをつけ、弊社スタッフに乗ってもらい、意見を聞き、ここで終了。弊社ハーネス+フルトラMDI仕様の1300、かなりフィーリング良くなったと感じていただけるはず。
オーナー様に、キャブ調整の過程を説明すると、彼の中では、アジャストスクリューくるくるのみが全てだったそうです。これで喜んで貰えること確信。
しかし年を重ねるごとに、気力体力思考能力が変化していきます。燃調が運転席に乗ったままダイヤルとかで調整出来たらなぁとか思うんですよね最近。ジェット交換、アジャストスクリュー調整の姿勢がキツクて集中力が持続しません。シジイになったってことですよね。燃調点火時期の電子制御も今となっては、選択肢に当然入ってきています。
次回へ続く