こんにちは、オーセンティックカーズです。

以前よりロータス車のブレーキメンテナンスや修理に関してのお話しを何度かご紹介していますが、今回もブレーキのお話しです。

こちらの部品はエスプリSport300のキャリパーのシリンダーと4気筒ターボ車のABSマスターシリンダーです。キャリパーのシリンダーは腐食により虫喰いが生じて固着やフルード漏れが起こっていました。また、マスターシリンダーユニットの方も同様に劣化（酸化）したフルードの影響でユニット内部の各所で機能不全が起こって、本来のパフォーマンスを発揮できない状態になっていました。

しかし、いずれも構成パーツ単品での供給がなかったり、供給終了などの理由で修理となると一筋縄ではいかないというのが現状でした。しかし、エスプリユーザー様の熱意に応えるためにもオーセンティックカーズでは内部パーツのオーバーホールや部品の新製作などを行っています。もちろん全ての部品を新造・交換することは叶いませんが、チェックバルブの洗浄や腐食した部品の交換、ストックパーツの使用などで限りなく本来の状態を取り戻すことができます。

ガレージで眠っている時間が長い車両の場合、空気中の水分を吸湿したブレーキフルードが金属部品やシール類を侵したり腐食が進んでいることが非常に多いですね。これが2週間に一度でも動かされている個体ではかなり違ってきます。これはエスプリに限ったことではありませんが、クルマはできるだけ眠らせないように心がけ、油脂類は定期的に交換する（ブレーキフルードは1年ごと）ということが、愛車のコンディションを保つことにつながってくるのです。