こんにちは、クレバートリックです。
生地の張り替え、レストレーションを依頼されたフェラーリF40のバケットシート。
生地の張り替えの前段階として、まずはシートを分解します。
　
実は2脚中、片側のシートのみ、以前に補修されていました。
そのため、キレイな方は残して、再施工された方のみ分解しました。

一部、オリジナルのウレタンフォームの上に、再施工時の接着剤が付着していました。
これらを丹念に取り除き、生地を貼り込むための下処理としてウレタンの掃除を行います。
　

張り替え用に用意した生地は、元のシートの物と比べても全く同じ色、編み目となっています。
この生地を使用して、シートの形状に合わせて裁断を行いますが、センター部の縦の長さは
実に1500mmもあります。しかし、生地の編み目には向きがあるため裁断できる方向は決まっています。
生地を節約するために斜めに取ったりすることはできません。オリジナルを再現するとなると
思った以上にたくさんの生地が必要となることに驚かされますね。
　

そんな手間をかけて張り替えが完了したシートは、色やフォルムから生地の方向やステッチまで
オリジナル通りに再現されています。オリジナルを大切にされるオーナー様にとっては
譲れない部分でしょうから、我々もその期待にしっかりと応えるだけですね。