オークションの読み方 「RMサザビーズの1年を締め括るオークション」
最終更新日:2017.12.28
20億円超えで落札されたフェラーリは、どのモデル? RMサザビーズの1年を締め括る「ニューヨーク・アイコン・オークション」の結果を見てゆきましょう。
■もくじ
どんなオークション?
ー「RMサザビーズ・ニューヨーク・アイコン・オークション」とは
ーポイント1 クルマ、ワイン、オートモビリア
どんな車両が出品?
ーポイント2 予想落札価格 100万ドル超えが18台!
ーポイント3 出品車の4割 1億円超えで落札
ーポイント4 オートモビリアも絶好調
流札? 落札? リザルト一覧
ー「RMサザビーズ・ニューヨーク・アイコン・オークション」リザルト一覧

どんなオークション?
「RMサザビーズ・ニューヨーク・アイコン・オークション」とは
●2017.12.06 「RMサザビーズ・ニューヨーク・アイコン・オークション」
アメリカのオークションハウスであるRMサザビーズが、マンハッタンで開くオークションは3回目を迎えた。オークション名のとおりコレクションを象徴するワインとクルマ、そしてオートモビリアを用意した
ポイント1 クルマ、ワイン、オートモビリア
世界の中心ともいえるニューヨーク。そのさらなる中心であるマンハッタンに本拠を構えるサザビーズの本社で行われるのが「RMサザビーズ・ニューヨーク・アイコン・オークション」だ。屋外でのイベント併催のオークションではスペースを確保できるため数多くの車両を用意するが、ここでは本社内のギャラリーでの開催だけに、コレクターにとって象徴的なクルマが32台と7点のワイン、そしてオートモビリアは11点とコンパクトだが、その内容は想像以上の超怒級といえるものだった。
どんな車両が出品?
ポイント2 予想落札価格 100万ドル超えが18台!

今回出品された32台の内、予想落札価格が100万ドルを超える車両が18台というRMサザビーズの2017年を締め括るに相応しい豪華な内容が特徴だ。コレクターにとって極めつけといえるモデルがズラリと並び、なかでも今回のオークションを代表する存在がフェラーリ250GT LWBカリフォルニア・スパイダー・コンペティツイオーネだ。1959年のル・マン24時間レースにノースアメリカン・レーシング・チーム(N.A.R.T.)から参戦し、総合5位、クラス3位に入るというカリフォルニア・スパイダーのなかで飛び切りのレーシング・ヒストリーを持つ究極の1台だけに、予想落札額は15億8200〜19億2100万円と文字通り桁違いだ。
このほかジャガーC-タイプ、アストン マーティンDB5 コンバーチブル、当時のニューヨーク・ショーで展示されたフェラーリ365GTB/4デイトナ、ブガッティ・シロン、パガーニ・ウアイラ、ポルシェ918ヴァイザッハ・スパイダー、ラ フェラーリと、愛好家にとって涙物の絶品が用意された。
ポイント3 出品車の4割 1億円超えで落札
対象を高額車中心に絞ったオークションながら落札率は78.1%と比較的高かった。予想通り最高落札額を記録したのはフェラーリ250GT LWBカリフォルニア・スパイダー・コンペティツイオーネで、相場が落ち着いてきた情勢の中20億3287万円をマークしたのは流石。これに続いたのがジャガーC-タイプで5億9721万円まで値を上げ、ブガッティ・シロンが4億2630万円、アストン マーティンDB5コンバーチブルの3億510万円、パガーニ・ウアイラの2億905万円がトップ5となった。また億超えで落札されたのは出品車の4割となる13台で、ここからも特別なオークションであることが分かる。

興味深いものではアップルのスティーブ・ジョブスが所有していたBMW Z8が出品され、3724万円まで値を上げた。このほか走行6487kmのランチア・デルタHFインテグラーレ・エヴォルツィオーネの限定車ジアッラは、新車同様のコンディションが評価されて新記録となる2152万円をマークした。またフェラーリ・テスタロッサが2785万円と高額で落札されているが、これはバブルではなく走行585マイル/936kmとほとんど新車といえる状態だったことから、ここまで値を上げたもの。
一方でニューヨーク・ショーに展示されたヒストリーを持つフェラーリ365GTB/4デイトナは、強気の最低落札額(予想1億5820万円)のため流札し、これまで3億円オーバーで落札されてきたラ フェラーリは、この価格で買える層に一巡したことから入札が進まずに流れている。このほかフェラーリ250GTカブリオレ・シリーズ IIやディーノ246GTS、ポルシェ993GT2、ポルシェ・カレラGTなどは、現在の相場より上の最低落札額に設定されていたため落札に至らなかった。
ポイント4 オートモビリアも絶好調

今回11点のオートモビリアが用意され、その中で最も人気を集めたのはスティーブ・マックイーンが映画「栄光のル・マン」で着用したレーシングスーツとヘルメットのセットだ。46年間所有していたコレクターから放出され、今も絶大な人気を誇るマックイーンもので、二度と得難いアイテムだけに最終的に3797万円という驚きの額で落札されている。
このほか、サンマリノのマラネロ・ロッソ・ミュージアムに展示されていたオートスポーツ製のフェラーリ250GT PFカブリオレ (S/N:0759GT) のマニキーノと、フェラーリ180テスタロッサ・チャイルドカーが出品され、どちらも500万円超えまで値を上げて終了した。
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