メルセデス・ベンツG-コード・コンセプトを発表

公開 : 2014.11.04 22:50  更新 : 2017.06.01 02:11

メルセデス・ベンツAクラスのラインナップの下に位置するエントリー・レベルのSUVモデルのコンセプトカーを発表した。このモデルは、水素電気を動力とする2+2モデルで、ネーミングはG-コード・コンセプトとされている。

このG-コードは、より若いユーザーに、伝統的なラグジュアリー・ブランドであるメルセデスをより身近に感じてもらおうとするもので、北京のR&Dファシリティのオープニングを祝して公開されたものだ。そのデザインも、ドイツのメイン・スタジオと共に、注億のデザイン・センターとが協力して造られた。デザイン・ヘッドであるゴードン・ワグナーは ”より若いアジアのユーザーの最新のライフ・スタイルを反映した” と語っている。

基本的にはマッシブな4シーター5ドア・ハッチバック・スタイルで、大胆な対になったブレード・タイプのフロント・グリルや、G型のLEDグラフィックスによる角ばったヘッドランプ、21インチのホイールを収めるためのフレアしたフェンダー、ワンピースのテールゲートなどを特徴とする。グラスハウスはキャノピー・スタイルで、フロントのウインド・スクリーンは、大きくラップアラウンドしている。また、そのルーフは最新のミニに採用されているようなフローティング処理がなされている。更に、乗降性を向上させるために、リア・ドアはコーチ・スタイルのバック・ヒンジで、Bピラーは存在しない。

デザイン的なトピックとしては、フロント・グリルが、ブルー、パープル、レッドの3色のうちいずれかのカラーで照らされるもので、そのカラーは、ドライビング・モードが反映されるという。

コンセプト・モデルらしく、バック・ミラーはAピラーの上に取り付けられた2台のカメラが代用される。また、LEDのフルワイズのテールランプも採用されている。

ボディ・サイズは、全長が4100mm、全幅が1900mm、全高が1500mmで、現行のSUVのエントリー・モデルであるGLAに対して、317mmほど短く、96mmほど幅広く、そして9mmほど高い。これは、アウディQ1を考えたサイズであると思われる。Q1のプレビュー・モデルであるクロスレーン・クーペ・コンセプトと比較すると、110mm短く、20mmワイドで、10mmほど高いサイズとなる。

メルセデスは、まだG-コードのパワートレインについては明らかにしていない。ただ、水素を燃料としたターボ付きの内燃機関と、リア・ホイールを駆動する電気モーターの組み合わせとだけコメントしている。そのパワートレインは、2017年に発売される予定のBクラスのフューエル・セルと同じものとなると予測される。

ドライビング・モードは3つ。すべて電力によるハイブリッドeドライブ、水素と電力の両方を使用するハイブリッド・エコ、そして電力のみを使用するハイブリッド・スポーツだ。モードに従って、FWDまたは4WDが切り替えられるもので、先述したとおりリア・ホイールの駆動は電気モーターのみとなる。2つのパワーソースは、デュアル・クラッチ・ギアボックスを通じて結合され、エレクトリック・プロペラシャフトを通して各ホイールに分配される。

キネティック・エネルギー回生装置と、プラグイン技術が採用されるだけでなく、更に2つの新技術が採用されているのも特徴だ。そのひとつは、もちろんフューエル・セルであるが、もうひとつは、マルチ・ボルタ・ペイントという仕組みで、これはボディ・ペイント自体が太陽エネルギーで発電するというものである。また、スプリングとダンパーのリバウンド時の動きを電気に変える仕組みも備えている。

インテリアは、当然ながらコンセプト・モデル然としたもので、ヘッドアップ・ディスプレーや、遠隔のパワー・ユニットのスタート、そしてインストルメント全幅に広がるワイドなスクリーンなどが装備される。このワイドなスクリーンは、車両の情報はもちろん、インフォテーメント機能や、リア・ビュー・カメラ映像なども映し出される。

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