オートスポーツイワセの山崎です。

この赤いランチア･デルタ･エボ2。一見して極々ノーマルな雰囲気を漂わせていますが、実はデルタを走らせていた有力ラリーチームである“アストラ”に手によるコンプリートカー。新車時にアストラにてエンジンをフルバランス取りおよびコンピューターチューニング、そしてグループN用パーツを奢った足回りで製作されました。しかしそれ以外の部分はオーナー様の意向によって完全にストック状態をキープ。このクルマがアストラデルタであることを物語るのはエンジンのタペットカバーに入れられたグリーンとゴールドのストライプ（ゴールドは長年の熱で消えていますが）のみ。しかし、走らせるとさすがワークス勝りの活躍を見せた名門チームの仕事と感じさせる、軽やかな吹け上がりとパワーを持ったエンジンと、しなやかなフットワークをもっています。