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エンジンOHで解る様々な良きこと

メッツスピードの鞍貫です。

本日は、3.2Lカレラのエンジンを2機同時進行でオーバーホールしています。

一台は18万キロオーバーでピストン&シリンダー交換のメニュー。

もう一台は開けてビックリ、珍しいピストンシリンダーがカールシュミット製。

マーレー製のニカシルメッキシリンダーがメジャーですが、たまに今回のようなカールシュミット製アルシルメッキがありますね。

何が違うのかと。

ニカシルメッキ・・・シリンダー内面にニッケルと炭化ケイ素の複合メッキ皮膜を施したマーレー社の特許技術。ピストンはアルミ系鍛造。

アルシルメッキ・・・アルミ製シリンダー。ピストンはアルミ製の物に鉄を溶射した物を使用。カールシュミットの技術(らしいです)。。

一般に、カールシュミットのアルシルは熱膨張でクリアランスが大きくなりやすく、白煙を吹きやすい・・・とか。。

都市伝説のようなお話ですが、事実マーレーだと当たりだとか、カールシュミットだとはずれだとか昔から言われてます。

964の3.6Lからは、すべてニカシルのマーレー製に統一された所を見ると、あながち都市伝説ではないのかなと。。

930時代は、3Lも3.2Lも両方生産されていたので、オーナー様はオーバーホールするまでどちらが組んであるか分かりませんね。

技術競争だったんですね。良き時代です。

アプローチは違えど、目指した所は同じだったのだと思います。

素晴らしい2社のアプローチの違いの御紹介でした。

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