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旧車はボディの健康が一番の宝


佐藤自動車工業所の佐藤です。

真っ赤(?)な56年・ポルシェ356Aはルーフの補修塗装でお預かりしています。えっ、全体に色が白っぽくなっているのに、なぜルールだけ? と思われましたか。しかし、今回はルーフのみ塗ります。

この356、塗装の状態を別にして良く眺めると、ドアやフードの隙間も均一で、面も揃っているのがわかります。だから出で立ちがシャキッとしているでしょう? これはドアやフードを取り外しての鈑金修理をしたことがないオリジナルの状態だということなんです。色が少々飛んでいるだけで、サビや腐りがないボディなんですね。

塗装はいつかはヤレてくるものですが直すことができます。エンジンや足廻りなども修理できます。しかし、ボディはというと、カンペキに直すのはとても大変です。だからオリジナルの状態とそのクルマのオーナーとの年月を尊重して、どうしてもダメになっている部分だけを補修する、という考え方もあるのです。どのようにするかはそのクルマのオーナー次第ですが、健康なボディこそが旧車にとっての一番の宝だと、私は思います。

佐藤自動車工業所

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