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ポルシェ 356のウォッシャー修理 分解図もない部品を分解修理

こんにちは、佐藤自動車工業所の佐藤です。
ポルシェ356のようなクルマを長い年月修理していると
パーツリストや整備解説のまったくない部品と向き合うこともあります。

分解整備を前提にしていない部品もあり、そういった場合は
仕組みなどを考えながら作業を進めていきます。

ウインドウウォッシャーのポンプは356プリA時代では「社外品」でしたので
リストも存在しません。

多くの場合はベンツなど他メーカーからの流用の手動式ポンプを使いますが、
4-5種類ほど存在するようで、ダッシュボードの下側に装着します。




 
356Aからは足元に純正ポンプが採用されましたが、こちらも分解図などはありません。
しかし分解自体は簡単なので、中のゴム製パーツを探し出せれば修理可能です。吸入と吐出バルブの口径が違っていて、2本のホースの途中に
ワンウェイバルブを取りつけます。
ポンプを踏むと水が出て、離すとタンクから吸い上げるという
素敵な機械仕掛けになっています。




356B/Cではゴムのポンプに変更になりました。
こちらは分解修理というわけにはいきません。
ただ、レプリカが販売されているのはありがたいことです。

こちらもワンウェイバルブを取りつけますが、356Aと違い
部品点数を減らして工夫した取り回しになっています。
1本のホースで圧力の出し入れを担当させて、
水はタンクからノズルまで直行しています。
(写真がないのはあしからず)
 
 
911からの電動ポンプも分解修理の対象になっておらず、部品リストもありません。
こちらもレプリカが販売されていますが、出来に問題があり、
故障が多くなってきました。
純正ポンプは修理可能な場合もありますので、分解してみる意味はあるようです。



こちらは930のポンプですが、1988年の刻印があります。
モーター内部のブラシの消耗だと難しくなりますが、ギアポンプだと修理できます。
社外のレプリカはギアポンプの出来が悪いので修理不能の場合が多いです。
オリジナルにこだわるなら、修理を試してみる価値はあると思います。

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