アルファ・スパイダーヴェローチェ 旧いクルマはこんなもの?
ガラージュ・ド・リュミエールの福山です。
こちらのアルファ・ロメオ・スパイダーヴェローチェはバッテリーがすぐ上がってしまうということでお預かりしました。
オーナー様は最近、地方から横浜に引っ越してこられたそうで、こちらでのホームドクターを探して来店されました。
エンジンが動いているときの電圧を測ってみると12ボルト少々。明らかにオルタネーターが発電していない感じです。
そこでオルタネーターを交換することにしました。純正品はすでに生産終了していましたので、今回はリビルド品を使用しました。
改めて測ってみると14ボルト出ていることが確認できました。
バッテリー上がりについてはこれで解消しましたが、オーナー様からは「エンジンの調子がイマイチなんですがこんなもんなんでしょうか?」との相談が。
確かに乗ってみると今ひとつ調子が良くありません。原因は何だろうとディストリビューターを見てみると、なぜがデスキャップが斜めに付いてるではないですか!
外してみるとキャップの内側に部分的に擦れた痕が・・・。接点もダメになっていたので交換しました。
しかし、調子の悪さの原因はそれだけではありませんでした。このスパイダーにはオリジナルと異なる真新しいウェーバーキャブレターが取りつけられていました。
これもキチンと取りつけられて調整されていれば何の問題もありません。しかし、なぜか本来あるはずの固定用のステー付けられておらず、ブラブラの状態に・・・
インテークマニホールドのインシュレーターだけでキャブレター全体を支えている状態になっていました。
そのせいでゴム製のインシュレーターにはヒビ割れや穴が開いていました。これでは調子が出るわけはないですね。
その他にもジェットの選択や各部の調整もおかしかったので、正しくセッティングを行いました。
その結果、エンジンは見違えるように調子を取り戻しました。
最近ではタイミングライトを持っていない整備工場も多いと聞きましたが、同様にキャブレターやポイント式の点火装置に関する知識と経験も同様なんでしょうね。
いずれも最近のクルマには備わっていないものです。「旧いクルマなんてこんなもんですよ」なんて言われがちですがとんでもない!
仕組みを理解してキチンと調整してあげれば、ゴキゲンに動いてくれるんです。
ガラージュ・ド・リュミエール