こんにちは、カムズファクトリーの武藤です。

お客様からのご依頼で製作中のボルボ940エステートの復刻車づくりですが、まずはボディの下地作業から進行します。

もともとこのクルマのボディは大きな凹みなどもない状態でした。しかしながら、過去に行われた再補修箇所の仕上がりがよくないため、
そのリペアも含めて左右側面をそっくりペイントし、”復刻車の条件に合う質感の高い塗装状態”にすることが今回の作業となります。

写真で見える運転席ドアなどのグレーの部分が下地を平準に作る直した部分になります。ほぼドア全体に近く広がっておりますので、
かなり大きな凹み等があったのかと想像されるかもしれませんが、実は直径5センチほどの凹みを直すとしても、これほどの面積に手を入れることになります。
それは、平準な面を作るとなると大きな面で仕上げて行く必要があるからなのです。塗装工程でもっとも大きな割合を占めるのが
この下地作りの工程なのです。

さて、車両のの塗装色に合わせた調色作業も進めます！
ボディ両側面の下地作業もほぼ目途が立ってきていますので、続いてペイントの下準備に入ります。
ボンネット上に置かれた2枚の色のついたパネルのようなものですが、これは色の調色作で新たに作った塗料を現在の塗装色に可能な限り近くするためのテストピースとなります。

調色方法はこのテストピースに色を塗りボディ上に重ねてみて、その色の違いを見ながら少しずつ色を調整して近づけていきます。
これを“微調色”と言っておりますが、多分に色のセンスが問われる作業でもあります。

下地工程が完了すれば、後はスプレー作業のみとなります！
今回はボディの左右側面ともに塗装をすることになりますので、スプレーによりしっかりとした塗膜の厚みと光沢を備えることにより
質感のあるクルマへと変身をすることとなります。