リアルディレクションの奈良岡です。

コンパクトなボディにパワフルなエンジンで機敏な走りが楽しいアバルト500。
でも、そのパフォーマンスを満喫するのに外せないのが、アシ廻りのメンテナンス。

アシというとダンパーやスプリングといった大物パーツがイメージされますが、
意外と見落とされがちなのがブッシュ類。
純正ではコストと快適性を重視してゴム素材のブッシュが多く使用されていますが、
500シリーズでも低年式のモデルでは、経年劣化により変形や切れなどが生じていることも多いものです。
ブッシュがダメになるとサスペンションの構成部品が設計通りの位置に保持できなくなったり、
アーム類がキレイに動かなくなったりしてしまいます。そうなるとサスペンションの機能も
キッチリと発揮できなくなっちゃいますね。

せっかく交換するなら強化タイプで･･･となると競技用の限りなくリジッドに近いものやピロボール化で･･･
などと考えがちですが、サーキット専用ならともかく街乗りも考えているならば、あまりハードなものはオススメできません。

普段乗りも快適で、たまの峠やサーキットも楽しいハンドリングを･･･と鑑みると
今回チョイスしたのはパワーフレックス社製のウレタンブッシュ。

この製品の優れているところは、純正のゴムブッシュのようなネジれやツブれが起こりにくい一方、
軸部分がフリーに動く構造になっているため、サスペンションの動きがシャープでしなやかになります。
さらには適度に衝撃や振動も吸収してくれるので、リジッドやピロに比べて乗り心地の悪化も抑えられます。
まぁ、助手席から苦情が来ない程度にはできるのではないでしょうか。

そしてキレイにアシ廻りが動くようになったら、やっておくべきは適切なホイールアライメント調整。
ハンドルが取られたり、タイヤが片減りするなんてのは意味がないですからね。