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986型ポルシェ・ボクスター 水温トラブル/ウォーターポンプ交換で判明/様々な事象とは

メッツスピードの鞍貫です。

本日は1998年式ポルシェ986ボクスターの水温トラブルの修理を進めています。

ドライブ中に水温が上がってしまったという事でロードサービスでの御入庫。

先ずはウォーターポンプやサーモスタットの点検からスタートです。

ウォーターポンプは最近したとのオーナー様からのお話で、交換後1万キロ未満程度の走行との事でした。

冷却水は全く入っていないのに、ホース等接合部分からの漏れがない、謎の状況です。

確かに目視ではウォーターポンプは綺麗なものが付いていました。

逆にサーモハウジングは他のアルミ部品と同じ経年劣化具合だったのでサーモは交換していなくて、サーモが開かなくてオーバーヒートしたのでしょう。

さてサーモハウジングを外して単体点検しようかと、車をリフトに乗せ徐にもう一度ウォーターポンプを見ると・・・。

まぁ、何という事でしょう。

ウォーターポンププーリーがすっ飛んでドライブベルトが絡まっています。

久しぶりに三度見しちゃいました。

どうやらリフトまで車を入れる時と、点検時に短時間だけエンジンをかけたのがトドメとなったようです。

お客様が走行中でなくてホント良かったです。。

どちらが起因かは不明ですが、クランクプーリーも緩んで暴れていてフランジ面が傷だらけになっています。

ポンププーリーはシャフトからポッキリ。

ポンプを固定しているM6のボルト達も明らかに既定トルクより緩い締まり具合です。

ポンプのガスケットは純正がメタルガスケットなので、当社ではメタル以外のガスケットは使ったことありませんが、今回紙系素材のガスケットが使用されていました。

ポンプはノンブランド。メーカー記載がありませんでした。

944系もそうですが社外ポンプチョイス時は、純正部品マニュファクチュアブランドのOE品、もし無ければ信頼と実績のある老舗ポンプメーカーをチョイスしたいですよね。

今回当社に偶然あった良品のクランクプーリーで中古交換対応させて頂きクランクプーリーはOK。

ポンプ&サーモスタッド&ドライブベルト交換というメニュー・・では終われず。

サーモからのホースを点検していたらホース内側に傷を発見。

何故でしょうか?

交換したポンプを見ていると、ホースが入る部分の抜け止めカエシ部分がキンキンに尖っています。

どうやらホースバンドで固定した際、尖っている部分がホース内側を傷付けたみたいです。

最終加工工程を端折った感じでした。

ポンプ交換でこんなに沢山お勉強出来るとは思ってもみませんでしたw。

ポンププーリー骨折、ドライブベルト絡みつき、クランクプーリー損傷、ホース内面傷。

盛りだくさんのウォーターポンプ交換作業でしたが、推測しながら点検しながら作業進める楽しさを再確認出来る作業でした。

最後に冷却水量調整をして水温が既定水温で制御されているのを確認して作業終了です。

ウォーターポンプのメーカーや加工精度は大切です。

気になる方は主治医に確認してみても良いかもしれませんね。

 

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