夜間のヒヤリ、米シナプティクス社が解消

2016.10.14

自動ディスプレイ・ドライバICが、夜間のヒヤリを解消する。

スマートフォンのタッチセンシングや車載ディスプレイの主要サプライヤーであるシナプティクスは、自動車用のディスプレイ・ドライバー、クリアビューR6A354 DDICを発表した。

無加工とあるのがリアビュー・カメラが捉えるオリジナルの画像である。これでは夜間のバック操作には暗すぎる(子どもが見えない)。

一般加工とあるのが一般的なドライバで画像処理(夜間は明るくする)したものだが、今度は走行車両のライトがホワイトアウトしてしまい、子どもの方に目が向かない。人間は明るい部分に気を取られるのだ。

シナプティクスの自動ディスプレイ・ドライバIC(DDIC)は、色補正、コントラストの最適化、外光対応補正、6軸の色相調整、白色点の独立補正を、リアルタイムかつ自動で行う。

つまり、バックギアに入れたとたんに、一番上の画像のように、領域ごとに明るい部分と暗い部分を同時に最適化するのだ。従来はクルマのCPUが補正した映像を表示するのが一般的だったが、クリアビューR6A354 DDICではディスプレイ・ドライバが自動で補正を行う。このためクルマのCPUはその画像を元に、人(ここでは子ども)を検知して警告する機能などに特化できる。

このドライバはフルHDまでの幅広い解像度をサポートし、最大15インチの画面まで対応できるという。これほど高度な自動処理を行えるドライバを、自動車向けに取り入れたのはシナプティクスが初である。


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