今年のモントレーの傾向は? Part-1 「ボナムス・クエイルロッジ・オークション」
最終更新日:2017.08.21
オークションの “読み方” を学べる「オークション・リザルト」 今回は、モントレーオークションの先陣を切って行われたボナムス・クエイルロッジ・オークションの結果から、この夏の流れを読んでみましょう。
■もくじ
どんなオークション?
ー「ボナムス・クエイルロッジ・オークション」とは
ーモントレーウィークのオークションとは
ーポイント1 今年のボナムスは本気だ
どんな車両が出品?
ーポイント2 最高落札額はマクラーレンF1が記録
ーポイント3 グループBカーを中心にラリーカー大集合
ーポイント4 明暗分かれたクラシックフェラーリ
ーポイント5 ポルシェは拘りの356のみが出品
ーポイント6 新旧のマセラティが数多く並んだ
ーポイント7 オークションハウス3社重複の影響は
流札? 落札? リザルト一覧
ー「ボナムス・クエイルロッジ・オークション」リザルト一覧
どんなオークション?
「ボナムス・クエイルロッジ・オークション」とは
●2017.08.18 「ボナムス・クエイルロッジ・オークション」
コレクターズカーの動向を表わすといわれるモントレーでのオークション。その先陣を切ったのがボナムス・クエイルロッジ・オークション。ボナムス渾身の気合が入ったラインナップが用意された。
モントレーウィークのオークションとは
今では夏の定番イベントとなったのがモントレーウィークだ。かつてはラグナセカスピードウェイでのヒストリックカーレースとペブルビーチ・コンクール・デレガンスだけだった。その後コンコルソ・イタリアーノが加わり、クエイルロッジでモータースポーツ・ギャザリングが行われるようになると、このほかの小さなイベントもこの期間に開かれるようになり、それらを総称して「モントレーウィーク」として定着することになったのである。
今や世界規模のイベント集合体だけに、以前から開催されていたRMサザビースに加え、ボナムス、グッディング等のメジャーオークションハウスが参入するようになった。モントレーでのオークションは、各社にとって天王山といえる重要な存在で、選りすぐりの希少車が姿を見せることで知られている。
昨年までは各社で開催日を微妙にずらしてかぶらないようにしていたのだが、今年は3社とも8月18日に始まるという異常事態になってしまった。ここで紹介するボナムスは18日午前10時からのワンディ・オークションで影響は少なかったが、RMサザビースとグッディングは共に18日夕方の同時刻からスタートと完全にかぶり、19日は幸い午前中と夕方からと割れた。そんなことから入札者は事前に本命を1本に絞り、戦いに挑んだようだ。
ポイント1 今年のボナムスは本気だ
いつもはやや地味なイメージがあるボナムスだが、今回のクエイルロッジ・オークションでは、新旧の希少車が集められ、素晴らしい内容の111台が用意された。ここでのハイライトとなったのはフェラーリ400スーパーアメリカ・アエロディナミコ、フェラーリ250GT TdF アロイ、フェラーリ312T5、マクラーレンF1、ジャガーE-タイプ・ライトウェイトだったが、いずれも高めの最低落札額だったようで、このうち落札されたのはマクラーレンF1だけだった。
どんな車両が出品?
ポイント2 最高落札額はマクラーレンF1が記録
極めつけの車両が数多く用意されたなかで最高落札額を記録したのは、コレクターズカーオークションにほとんど姿を見せないマクラーレンF1だった。その落札額は1562万ドル/17億1820万円という記録を更新するものだった。ここにフェラーリ275GTBロングノーズ・アロイの3億3880万円、フェラーリ275GTB/4が2億7709万円で続いた。しかし落札額を見ると以前の勢いが消えていることが分かろう。上位落札車は3ページ目で写真と共にご紹介しよう。
なおクエイルロッジ・オークションでの落札率は72.07%とまずまずの結果となった。
ポイント3 グループBカーを中心にラリーカー大集合
今回はグループBカーを中心にラリーカーが積極的に集められた。その結果はランチア・ストラトスが3993万円、037ラリー・ストラダーレは2904万円、デルタS4ストラダーレが4840万円で落札された。このほかワンオーナーで走行18,400kmのアウディ・スポーツ・クワトロS1が5324万円、24台のみが製作されたフォードRS200エヴォリューションは6050万円、RS200のロード・バージョンは意外と伸びず1997万円に留まり、走行1200kmのプジョー205ターボ16は予想額を下回るは2178万円で終えてしまった。
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