EV用タービン 中国テックルールズ、2019年内量産へ 乗/商用車に採用

公開 : 2019.03.04 19:10

中国企業のテックルールズが、小型タービンを発電機として使う電気自動車用システムの量産化を間もなく始めると発表しました。ただし、2017年に発表したようなスーパーカーではなく、まずはもっと一般的な乗用車や商用車への採用を計画しています。

もくじ

まずは安価で小型なタービンから量産化
化石燃料の時代から電気の時代へ、円滑な移行が可能に

まずは安価で小型なタービンから量産化

中国企業のテックルールズが、タービン・リチャージング・エレクトリック・ビークル(TREV)と呼ばれるシステムを量産する準備が間もなく整うと発表した。この技術はレンという議論を呼んだスーパーカーで初めて公開された。

2017年のジュネーブ・モーターショーで初公開されたレンは、テックルールズによるTREVの試験台とでも言うべき車両だった。現在、同社はTREVシステムを商用車や乗用車向けに供給するため、量産する準備がもうすぐ整うとしている。テックルールズは2019年末までに量産を開始するとしているが、価格は明らかにしていない。

TREVシステムとは、燃料で動くタービン・エンジンで発電し、その電気によって回るモーターでクルマを走らせる技術。一般的な電気自動車よりも長い航続距離を可能にする。ディーゼルなどの燃料で発電するため、まだインフラが整っていない充電施設を利用することなく走り続けることができるからだ。

レンは80kWのタービン2基を搭載していたが、量産する製品ではもっと小さくて安価な15kWのタービン(マイクロ・タービン・テクノロジーと呼ばれる)を、乗用車や商用車に搭載するという。レンは量産に向かないスーパーカーだった。さらに小型のユニットなら、このシステムの商用化を速めることが可能になる。ゆえに2019年内に量産を始められる計画が立ったのだ。

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