最大トルク204kg-mを発揮、ランドセル・サイズのeドライブ・システム

公開 : 2016.09.14 04:20  更新 : 2017.06.01 00:41

BMW i8ポルシェ918スパイダーのAWDシステムを生み出したGKNドライブライン社が、最大トルク204kg-mを発揮するエレクトリック・ドライブ・システムを開発した。

英国のエンジニアリング・カンパニーであるGKNドライブラインは、コンパクトな設計のプラグイン・ハイブリッド向けシステムを開発することに成功した。

これは生産化が確定しているモデルに供給されるもので、水冷式モーターで発生した動力を、シングルスピードのeアクスルを介して後輪に伝える構成になっている。

最高出力88ps、そして最大トルクは204kg-mという強烈なパフォーマンスを発揮する一方、高さ300mm、幅325mmという小ぶりなシステムになっている。

GKN社によると、その重量はわずか54kgで、一般的なものに比べて2.5kgも軽くなっているという。

同社でeドライブ・システムを率いるテオ・ガスマンは、AUTOCARの独占取材に対し、「開発のキーとなったのはコストなのです。われわれのシステムでは、モーターにつながるコネクターとケーブルを排除することができました。これはコスト面でたいへん有利になります」と話している。

「自動車メーカーはパッケージをいかにコンパクトに統合できるかを強く望んでいて、ひとつのハウジングの内部にモーターとトランスミッションをひとまとめにしたいと考えています。ドライブ・システムの小型化は、燃料消費を抑え、パフォーマンスの向上につながります」

ガスマンによると、このドライブ・システムは、ある特定のモデルのみに搭載されるわけではなく、前輪駆動、後輪駆動、4輪駆動のいずれの形式でも提供できるようモジュラー化も視野に入れているという。汎用性をもたせるのは困難であるが、多くのメーカーが採用することによって、開発費を下げるのが目的だという。

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